Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

伊藤忠商事、早大と次世代Webテクノロジー分野の支援・育成プロジェクト推進で提携

high190です。
早稲田大学伊藤忠商事とWebテクノロジー分野で提携します。
学生からビジネス企画を提出してもらい、事業化するプランです。
なお、高い成果を挙げた学生はシリコンバレーの視察ができるそうです。

早稲田大学と次世代Webテクノロジー分野において学生の支援・育成プロジェクト推進で提携

伊藤忠商事株式会社と学校法人早稲田大学理工学術院(所在地:東京都新宿区、学術院長:橋本周司、以下「早稲田大学」)とは、次世代ウェブテクノロジー分野において相互に連携し、革新的なアイデア・技術の発掘及び起業家を志す学生の支援・育成を推進することを目的とした共同実施契約を締結しました。

■ 背景
Web2.0というムーブメントに代表されるように、Webビジネスのマーケット規模拡大の勢いが増す中、”Web2.0的” と言われ、高い評価を受ける企業の多くは、そのビジネスの源泉・差別化要素を、より革新的・独創的な技術やアイデアに求め、短いサイクルでのバージョンアップを繰り返しながら新しいサービスを提供し続けることで、ユーザ満足度を高めています。
このような流れの中、国境による壁がきわめて低いインターネット産業において、今後、日本の国際競争力を高めるためには、革新的・独創的な技術やアイデアを発想し具現化する若いエンジニア、クリエイター、起業家の活躍が必須となってきます。

■ 目的・役割

伊藤忠商事は、2006年9月に伊藤忠ウェブテクノロジーラボ(通称「Tラボ」)という、伊藤忠グループのeビジネス事業群のWeb2.0化、新規Webビジネス開発を推進する技術集団を組成し、これまでの商社の概念に囚われない “技術力を基盤にしたビジネス開発” を志向しています。
今回の提携を通じ、大学という研究技術・開発の最前線に触れることにより、次世代のWebビジネスのシーズを探していきます。また、起業家を志す優秀な学生とのネットワークを構築することで、将来の技術ベンチャー投資の布石としたいと考えています。

今回のプロジェクトでは、FSのための資金面での支援をはじめ、これまで培ってきたサービス開発・ビジネス開発のノウハウに基づいたアドバイスなど、主にビジネス面でのサポートを実施します。また、FS終了後、成果によっては学生と共同で事業化の検討を行います。更に、優秀な成果を残した学生には、Webテクノロジー分野の最前線である米国シリコンバレー視察への招聘も予定しています。

一方、早稲田大学は、今回の提携を通じ、インターネット関連技術分野での実践的教育を推進することで、本年1月に伊藤忠商事と資本・業務提携を締結したウタゴエ株式会社に代表されるような大学発の技術ベンチャーの輩出を促進し、日本の先端技術開発ならびにベンチャービジネスの活性化に貢献していきます。

今回のプロジェクトでは、早稲田大学 理工学術院 村岡洋一教授が中心となり、学内にプロジェクト事務局を設置・運営し、村岡教授をはじめとする教員や大学が選出する外部メンターによる技術面でのアドバイス、サポートを実施します。

■ 共同実施内容
【概要】
学生から企画を募り、有望な提案に対してフィージビリティスタディができる環境を提供、技術・ビジネス両面でサポートし、将来の事業化を目指す。

【提案テーマ】
革新的な先端技術・アイデアをベースにした次世代型Webサービス(またはそれに活用できるアプリケーション)の開発。

【参加対象者】
早稲田大学理工学術院コンピュータ・ネットワーク工学科及び情報・ネットワーク専攻在学の学部・大学院学生(個人またはグループ)。

【予定スケジュール】
 2007年 4月  学内で公募開始。
           運営委員会による審査の実施。
            *運営委員会は、早稲田大学伊藤忠商事、外部メンターで構成。
 2007年 4月末 支援対象案件の決定。
 2007年 5月  FS開始。
 2007年10月  中間成果報告。
 2008年 3月  成果報告。
 2008年 4月〜 (成果によっては、)事業化の検討。
           優秀な成果を残した学生に対し、シリコンバレー視察招聘。

以 上

このプロジェクト、伊藤忠大学発ベンチャーの支援を行うものですが、伊藤忠の狙いは

また、起業家を志す優秀な学生とのネットワークを構築することで、将来の技術ベンチャー投資の布石としたいと考えています。

ここじゃないかと思うんですよね。これは大学と起業の提携というよりは、ベンチャーキャピタルの投資に近いものがあるように思います。
本件以外にも、早稲田大学は精力的に提携・協定を進めています。