Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

ヨーロッパのビジネススクールが日本進出を狙っている

high190です。
一般的に「ビジネススクール」「MBA」と聞くと米国の大学院を思い浮かべることが多いのですが、ヨーロッパにも優れたビジネススクールがたくさんあります。INSEADやロンドンスクールオブエコノミクスなどは日本でもよく耳にする名前です。ところで、日本という国は欧州にとって最大のマーケットのひとつでもあります。特にブランド商品についてはそうですよね。

欧州のビジネススクールが相次ぎ日本で説明会を開き、日本の学生の誘致に乗り出した。「ルイ・ヴィトン」を展開する仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンなど欧州企業が、日本の商文化を理解し、かつ欧州で本格的なビジネス教育を受けた人材を求めているためだ。ユーロ高で欧州企業の報酬が相対的に高くなったことも挙げ、学生らに海外転出を勧める。
フランスの名門HEC経営大学院は11月、東大、早稲田、慶応などの大学で、授業内容や卒業後の就職先を学生に紹介。リシャール・ペラン企業交流部長は「LVMHやロレアルにとって日本は世界最大の市場。企業は日本語も英語もフランス語も自由に操る人材を求めている」と語る。イタリアのボッコーニ、フランスのINSEADなどのビジネススクールも今秋、訪問団を東京の大学に派遣した。

欧州のビジネススクールが日本の文化に精通し、かつ欧州のビジネス教育を受けた人材を求めているとのこと。となれば、当然外国語教育に定評のある学校は狙いに入ってくるでしょうね。参考として上智大学の交換留学協定校を見てみると、

やはりビジネススクールの名前がいくつかあります。欧州企業が求める人材像は、言語能力+日本の商文化理解+経営管理能力の3つを有していなくてはならないのですね。ハードルは高いですが、とても魅力的な企業で働けるチャンスが広がりますから、優秀な学生はこれからどんどん海外に出て行くようになるでしょう。その反面、官僚志望の学生が減っているあたり、残念な気もするのですが。

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