Clear Consideration(大学職員の教育分析)

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樋口泰行氏がマイクロソフト日本法人のCOO就任、「MSの人間力を高める」と抱負

high190です。
学生時代からビジネス書を読むのが好きでした。
ただ、経営者の自叙伝は華やかなキャリアを歩んだ経緯だけが書いてあることが多く、自分にはあまり参考にならないような気がしたので読んでいませんでした。
そんな中で私が読んで気に入ったものが一冊あります。

「愚直」論  私はこうして社長になった

「愚直」論 私はこうして社長になった

この本、後にハーバードのMBAを取得するような「超」優秀な人が、実はコミュニケーション下手で愚直に技術者の仕事をしていたという内容なんですが、読んでいて感じることが色々あったのを覚えています。さて、この樋口泰行氏ですが、松下電器からハーバードビジネススクールに留学し、ボストンコンサルティンググループアップルコンピュータコンパックコンピュータ(現日本ヒューレット・パッカード)とIT業界でキャリアを積み重ねてきた人です。
その後はダイエーの社長に就任して、退職していたのですが、マイクロソフト日本法人のCOOに就任するそうです。

マイクロソフトは3月5日、日本ヒューレット・パッカードダイエーで社長を務めた樋口泰行氏が代表執行役兼COOに就任する同日付の人事を正式発表した。同社のナンバー2として代表執行役 社長のダレン・ヒューストン(Darren Huston)氏にレポートする。同日会見した樋口氏は「マイクロソフトの顔をもっと外から見えるようにし、リスペクトされるよう会社としての人間力を高めていきたい」と抱負を述べた(参考:樋口氏入社でマイクロソフトの何が変わるか)。

樋口氏が担当するのは企業、公共機関などの法人向けビジネス全般。PCやサーバ向けソフトウェア、ソリューション、サービスも樋口氏の統括で、「会社のオペレーションの大半を管理する」(ヒューストン氏)。ヒューストン氏はCEOとして対外的な活動のほか、MSNやXboxなどのコンシューマ向けビジネスを担当する。

ヒューストン氏は「事業の幅が広がり、複雑になり、マイクロソフトは新たなリーダーを必要としていた。1人のリーダーがすべてを統括するのは非常にタフだった」と語り、樋口氏との双頭体制を説明した。

樋口氏は2006年10月にダイエー社長を退任後、ヒューストン氏らマイクロソフト関係者と接触。今年1月には米国本社を訪問し、CEOのスティーブ・バルマー氏やCOOのケビン・ターナー氏らと面談し、入社を決意した。ヒューストン氏は「マイクロソフトWindows VistaMicrosoft Officeだけの会社ではない。そういう先入観を取り除くのが課題で、樋口氏に期待している」と話した。

樋口氏のマイクロソフト入社については「社長就任含み」との一部報道があった。ヒューストン氏はこの報道を否定し、「来年度もぜひ(社長を)やりたい」と語った。だが、「樋口氏はCEOレベルの経験も持つ。ゆくゆくは私の後任となることも考えられる」とも話し、マイクロソフトにとって久々の日本人社長となる“樋口社長”を示唆した。

元々IT業界人だったことを考えると今回は「出戻り」ですが、マイクロソフトとはちょっと驚きました。
今回は法人向けサービスの新規開拓を期待されているようですが、元々HPでは法人を相手に仕事をされているので、そのあたりのキャリアを買われたのかなと思います。
ちなみに樋口氏がMBAを撮りたいと思うようになった理由は、松下時代にIBMの社員と一緒に仕事をして、とても刺激を受けたからだと本に書いてありました。やはり、同業他社の人と話す機会があると、自分自身の啓蒙にも繋がりますし、そこからステップアップすることも可能なんですね。

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