Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

業務改善にRPAを活用している大学のリストを作成しました。

high190です。
大学での業務改善のあり方は自分なりに色々考えて実践してきました。その中でも自分の職場に導入を検討できないかと思っているのがRPA(Robotic Process Automation)です。このことについては、2018年に東北大学で開催されたセミナーにも参加して情報収集をしながら基礎的なことを勉強していました。

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2020年を迎えて業務改善にRPAを活用している大学がどの程度あるのかを調べてリスト化してみます。導入範囲は小規模・大規模問わず導入例があればリストに追加したいと思います。新着情報があれば随時追加していきたいと思います。

以上、導入事例を見てきました。
私が一番興味を惹かれたのは、帝京大学が学校法人基礎調査の入力作業にRPAを活用している点です。学校法人基礎調査とは日本私立学校振興・共済事業団による調査で日本私立学校振興・共済事業団法第23条第1項第5号が根拠になっています。*9私立大学等経常費補助金を受けるためには必ず回答しなければならない調査ですので、私立大学関係者にはお馴染みだと思います。必ずやらなければならない業務を効率化することは、そのために要する人員・時間コストの削減に繋がり、大学経営上大きなメリットがあります。割と内部の管理系業務を中心にRPAが活用されていると感じていたので、この取組みは新鮮な驚きでした。

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その他、国立大学では導入が進んでいるように思います。これは運営費交付金の削減もあり、効率的な運営を国から要請されている事が一因だと思いますし、私立大学と比較すると規模の大きいところが多いので、改善余地もその分あると推察します。また、医療系での活用はもはや当たり前になってきているようで、大学病院での活用が目立ちます。公立大学での導入事例は見つけられませんでしたが、恐らく取り組んでいる大学があると思うので、継続して情報収集したいと思います。

ここまでRPA導入によるメリットを見てきましたが、大学における業務改善の目的とは何でしょうか。それは学生の成功(Student Success)を最大化する事です。そのため、業務改善が目的化するのではなく、業務全体を俯瞰して可視化と改善に繋げる事、何よりも学生の教育に充てる時間を大学としてどう捻出していくのか、捻出した時間を活用して教育の質をどのように向上させたいのかをセットで考える事が成功の鍵を握っているのではないでしょうか。

【参考になりそうな資料】

*1:業務フローの改善については、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)説明会を主催し、事務部の参加を得た。また、業務改善を目的とする事務部の若手WGに対して支援した。

*2:予算の早期執行に向けた取組として、私金立替払いの運用厳格化を実施したほか、旅費業務における省力化を図るため、RPA(Robotic Process Automation)による財務会計システムへの入力作業及び帳票出力について試行的に一部導入した。

*3:国大協「平成30年度国立大学法人等担当理事連絡会議【IT活用による大学業務の高度化】」を開催(10/4)https://www.janu.jp/news/whatsnew/20181004-wnew-tantouriji.html

*4:業務効率化を図るため,RPA(ロボットによる業務自動化の取組)について,導入に関する先進事例調査(3大学)等により情報収集を行うとともに,平成30年12月に無償トライアルを実施し,効果を検証のうえ,平成31年度に導入

*5:効率的な事務業務の遂行に向けて、消耗品購入情報を会計システムへ入力する業務、WEB賃金システムへ従事者の作業内容や住所等の内容を入力する業務にPC業務自動化ソフトウェアロボットである RPA(Robotic Process Automation)を適用し、適用前と比較して年間約180時間の業務時間を削減できた。また、RPA適用提案のあった業務のヒアリングにより年間2,000時間程度の削減効果見込みがある業務を確認できたため、引き続きRPAの適用を拡大することとした。

*6:平成 28 年度に各部局等の副課長級職員を構成員とする「職種と業務の明確化検討会」(平成28年11月~平成29年3月)を設置し、業務分析表の作成を通じた全学的な業務の棚卸し及び業務マッピングの作成を通じて、各業務に求められる判断・専門性の度合いの可視化を実施した。平成30年度には「総務系業務の効率化検討WG」を置き、この業務マッピングを分析して、業務をコア業務と非コア業務に分類し、各部局に共通的な非コア業務について次の業務改善提案を行うとともに、現行の業務マッピングの問題点についても指摘した。□会議事務の非コア業務化による効率化□RPA(Robotic Process Automation)による業務自動化の組織的な導入□各種申請のWeb化による業務改善

*7:学校法人基礎調査のデータ入力業務にRPAを導入。手作業が軽減され2割以上の業務削減効果 https://winactor.biz/case/teikyo.html

*8:https://www.sankeibiz.jp/business/news/191002/prl1910021426106-n1.htm

*9:私立学校の教育条件及び経営に関し、情報の収集、調査及び研究を行い、並びに関係者の依頼に応じてその成果の提供その他の指導を行うこと。