Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

スタンフォード大学、アメフトの試合で観客が納得しなけければ返金に応じる制度を導入

high190です。
今日は海外の大学スポーツに関する話題をお知らせします。


(上記記事より一部抜粋)

スタンフォード大学の競技スポーツ部は、勝ち負けに関係なく、アメリカンフットボールの試合に満足できなければ返金に応じるという制度を導入した。楽しめなければ、観戦代が無料になるというわけだ。その評価はマーケティングでいうところの「顧客経験価値」に基づき、交通の便、飲食物の温度、トイレの清潔さなど多岐にわたる基準で判断される。

「顧客経験価値」、知らない言葉が出てきたので調べてみました。

品質や機能といった商品・サービスそのものの価値ではなく、購入したり使用する過程の“経験”から得られる価値。商品の付加的魅力として差異化要因になる。

この場合、アメリカンフットボールの試合を見に行ったときの

  1. 会場の清潔さ
  2. 付随するサービス(想像するに売店のホスピタリティとか)の満足度

など、直接アメリカンフットボールには関係ないけれども、観戦にあたって必要なサービスについても満足度を高めていくために必要なことだと読み取れます。

スポーツ観戦においては、観戦がメインではありますが快適かつ集中できる環境であるかどうかも大きなポイントになるのではないでしょうか。トイレの順番待ちで延々と待たされてかつ設備が不十分であった場合、いい気持ちのする人はほとんどいないでしょうし、そういったポイントを押さえているかどうかがリピーターを獲得できるかどうかの鍵になると思われます。

新しいファンの獲得という点では、スタンフォード大学の試みはまだ成功を収めたとはいえない。しかしカルエスコ氏は、「結果よりも、商品に自信があるというメッセージを伝えることが大事なのです」と語る。
この制度が、新しいファンに楽しんでもらいたいという同大の方針の裏付けとなっているのも確かである。今後のスポーツ界の基本ルールとなるだろう。

上記でコメントしているカルエスコ氏は同部のマーケティング・ディレクターだそうです。大学スポーツにマーケティング・ディレクターがいるあたり、既に日本とは大きく違いますが、大学スポーツはブランディングに大きな力を発揮するものですから、日本の大学でも専門職として採用する価値があるのではないでしょうか。

大学スポーツにそこまでの資本投下ができるかどうか経営判断としては難しい点だと思いますが、大学のイメージアップ・メディア露出度の向上など広報面でも期待できそうですし、参考にできる部分は大きいのではないかと思います。

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