Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

子どもを守るネットワーク社会のあり方

high190です。
土曜日にこんなセミナーに参加してきました。


主催は目白大学教育研究所。どちらかというと、初等・中等教育のカテゴリーなのですが、昨今のメディアリテラシーの低い若者による犯罪予告・ブログの炎上などに関しての行動は、どういった背景で起きているのかを知りたくて受講してきました。

講師は岐阜聖徳学園大学の石原一彦氏。元々小学校の教員で、情報モラル教育を教育現場で実践してきた方です。講演を聴いていてとても興味が湧いたのは、あえて教育現場で子ども達に対して情報の「トラップ」を仕掛けて、その中で疑似的な体験の積み重ねによって情報モラルを付けてもらう、という教育内容でした。

確かに実際のネットトラブルに巻き込まれない限り、ネットの怖さを肌で感じることはできませんし、トラブルに巻き込まれてしまった以上、ネット上で公開された個人情報は複製が容易になってしまうので、永久に消去できなくなります。つまり、早期に情報モラル教育に着手し、発達段階に合わせた教育が必要であるということです。

これは大学にも大きく関係することで、初年次教育の一環として情報モラルを指導することが今後の大学教育において非常に重要なポイントになる可能性があります。一般論で考えるとほとんどの大学生は在学中に成人を迎えますが、つまりは成人としての責任を果たさなければいけないまでの僅かな期間として、初年次教育による情報モラルの再教育が可能になるのです。昨今の大学生によるネットトラブルから考えますと、大学としてしっかり取り組むべき課題であるように私は思います。

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