Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

地道な調査からコストカットが見えてくる

high190です。
私が所属する部署には、非常勤の学事顧問なる偉い方がいらっしゃいまして、その方からの様々なご指摘が非常に的を得ているもんでとっても助かっているのです。まあ、私は常勤職員なので「んなこと言ってないで自分で気づけ」という声があちこちから聞こえてきそうですが。

正直なところ、改善しようと思えばいくらでも着手できるところがあるはずなんですよね。ただ、その方法論や取っ掛かりやすさ、削減できるコストの算定など、結構頭と時間を使うことが求められることでもあるわけです。

たぶん、改善が進まないのは「時間がある時にやろう」といって先延ばしにすることなんでしょうね。逆に今すぐ取り組めることもたくさんあるはずですんで、そのあたりはちゃんとそういったことを考える時間を作るべきなんですよね。

私もせっかくブログやってますし、この活動をもうちょっと仕事に結び付けていけたらなーと思ってるんですが。。。

ということで地道な調査から大きなコストカットに繋がる例をご紹介します。

筑波大のトイレから年間8万個ものトイレットペーパーが持ち出されている――そんな試算を筑波大の吉田謙太郎准教授(環境経済学)がまとめた。持ち出されたトイレットペーパーは、鼻をかむのに使った後に教室に放置されるほか、家に持ち帰る学生も多いという。「学生のモラル低下は深刻」(吉田准教授)として、筑波大は「持ち出し禁止」とトイレに張り紙をすることなどの検討を始めた。
調査は昨年10〜11月、吉田准教授が担当する社会工学類2年生の社会調査実習の中で行った。学生9人が、授業の参加者や友人ら154人にアンケートした。
その結果、「トイレットペーパーを持ち出したことがある」と回答したのは、男子が40人(35%)、女子は10人(26%)に上った。持ち出した個数を聞き、学生1人あたりで平均すると年間5・4個。大学全体で推定すると8万個を超えることがわかった。
持ち出したトイレットペーパーの用途は、「鼻をかむ」が41%で最も多く、「こぼしたものをふく」が26%と続いた。「家に持ち帰る」と答えた学生も19%いた。持ち出す理由については、「節約」が最多で29%、「規制がないため」24%、「罰則がないため」が17%となっている。吉田准教授は「アンケートで正直に答えていることから、罪悪感はないのだろう。教室にトイレットペーパーを持ち込むのは見苦しい」と嘆く。
この結果に、筑波大の泉紳一郎副学長は「トイレットペーパーで鼻をかむのが恒常的になっているのであれば、問題だ。実態を調査して、持ち出し禁止を呼びかけるなどの措置を取りたい」と話している。ただ、職員の中には「学内で使うのであれば問題ない」と持ち出しを容認する意見もあり、学内の意思統一が課題になりそうだ。
茨城大では「持ち出し禁止」の張り紙をしており、持ち出しが目立つことはないという。ただ、手ふき代わりに使うケースがあり、校舎によっては注意を呼びかけている。

年間8万ロールって・・・ええと、ちなみに私が普段購入しているもので12個入りの300円ぐらいだから、単純に計算すると8000÷12=6666.666667。これが1セットになるので、単価の300円を掛けると、約200万円。

もちろん、この200万円は全く非生産的に消費されているものですので、結構金額的にも影響が大きいです。だってねえ、その分直接学生の教育に使えるお金をドブに捨ててるようなもんですもの。

ちなみに私が学事顧問から指摘されたのは、プリンターの印刷設定。職員は原則カラーを使えないようにしておけば、それだけで随分なコストカットになるから上司に提案したら?と言われました。職員が使うペーパーなんて、大概は白黒で事足りるし、あとはPCスキルを高めれば十分に対応できるとも。確かにその通りなんで、分析に使う材料でも集めてみようかなと思ってます。

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