Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

日本発のネット大学院大学が誕生へ

high190です。
YouTubeでの講義公開やサイバー大学を始めとするインターネット上の講義を受講することで卒業できる大学など、ここ数年で日本の大学業界も積極的にWebへ進出するようになってきていると思います。

そんな中で日本発のネット大学院大学が誕生するというニュースが飛び込んできました。

インターネットを使った遠隔教育(eラーニング)最大手のネットラーニング(東京・新宿)などは2010年春にも、ネット上で講義を行う大学院大学を国内で初めて開校する。社会人を主な対象としたネット大学・大学院は欧米では定着しており、大規模校は数十万人の学生を抱えている。日本でも数万人の需要があるとみられており、将来的にはアジア在住の学生も取り込んでいきたい考え。
開校するのは「飛鳥大学院大学」(東京都立川市)。ネットラーニングなどが共同で設立したアジアネット教育研究所(東京・新宿)が経営する。理事長は早稲田大学前総長の奥島孝康氏。

理事長に着任するのは早稲田大学総長として大学改革を成し遂げた奥島孝康氏です。ちなみにサイバー大学では本人確認の有無が問題になりましたが、この飛鳥大学院大学ではどのように対応するつもりなんでしょうね。そういったことについては設立前から検討されるでしょうし、ネットラーニングという遠隔教育事業を専門に実施している会社が参画しているなら、ノウハウも豊富に持っているはずです。

社会人の学び直しニーズに対応するには、通信制や夜間制などがありますが、インターネットで大学教育を実施することのメリットは時間の都合が付けやすく双方向の教育が比較的行いやすいことにあるのではないかと思います。こうした教育が浸透するにはしばらく時間が掛かるのではないかと思いますが、将来的に考えると他の事業者に先駆けて実施することは大きな武器になりそうです。

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