Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

飛鳥大学院大学の開校に関する続報

high190です。
5月28日の記事でお知らせした日本初のネット大学院である飛鳥大学院大学

設置に関する続報が入ってきました。

e-ラーニング最大手のネットラーニング(新宿区)は、国内初のネット大学院となる「飛鳥大学院大学」の開校(2010年春を予定)に向けた準備を立川市内で進めている。
海外では、すべてネットによる大学・大学院が急速に普及している。同社では、前早稲田大学総長の奥島孝康さんを中心に、すべてネットによる初の大学院設立を目指す。立川市は今年1月に「ネット学習事業を活用したまちづくり特区」を申請し、同年3月に内閣府特区推進本部より認可を受けている。この認可により同校の開設が可能になった。
「多摩地区の中心地であり、高等教育機関などの集積、文化芸術のまちづくりなどを推進している立川市こそが、都心から適度な位置にあるということを含めて開校地として最適だと思っている」(同社広報担当者)という。
同校では、「英語教育研究科」と「ヘルスケア・マネジメント研究科」の2つの研究科を設置予定。英語教育研究科は、児童の教育を前提として小学校や英語教室における英語教育実践能力と後進を育てる指導力の育成を重要な課題とした教育研究を進める。主に小学校の教師などが対象となる。ヘルスケア・マネジメント研究科は、医療機関等における組織管理、経営管理リスク管理に関する科目を中心に、マネジメントのプロフェッショナル育成を課題とした教育研究を進める。医療関係者などが対象。「設置認可後は専門職大学院となるので、本大学院を卒業した学生には、修士(専門職)学位が認定される」(同)。
「本大学院の授業はすべてネットによって実施するので、仕事を辞めずに高度の専門教育を受けることができ、研究を進めていきたい知的プロフェッショナルたちが集まることができる環境となっている。開校後は医療や教育関係者だけでなく、情報分野、金融分野、環境分野、農業分野、企業経営の専門家なども対象にできる研究科を増やしていくことを目指したい」(同)と話す。

なるほど、元々は立川市の特区申請が効いているという訳ですね。設置形態も専門職大学院のようです。

今回は設置予定の研究科についても明言されていますが、「英語教育研究科」と「ヘルスケア・マネジメント研究科」だそうです。ただ、ちょっと気になるのは専門職大学院自体があまりうまくいっていないこと。学生数が集まらないことにはよりよい教育環境を学生に提供することはできません。

飛鳥大学院大学はeラーニングのみで専門職学位を与える大学院ですので、その分だけシステム開発には力を入れてくるでしょうね。大学のシステムってえてして使いにくいことが多いんですが、そうした部分の対処方法なども注目すべき点だと思います。

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