Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

将来への希望と現実のギャップ

high190です。

  • 将来に希望を抱け? 何温いこといっているんですか?id:skerenmi:20080528

この日記を読んで自分の境遇に照らし合わせると、確かにうなずける部分がある。社会は厳しいし、心身が擦り減ることも多い。
ただ、大学という場所は学生を社会に送り出すことが重要な経営目標でもある。これは会社も重要視している部分で、そうでなければ週間東洋経済とかの雑誌で「本当に強い大学」なんかの特集は組まれないだろうし、東証一部上場企業への就職者数とか社長就任者数なんていう指標についても誰も気に留めないだろう。


「キャリア支援」という言葉が使われて久しいけれど、実際のところ大学の人間は真実を伝えていないし、真実を口にすることを許されていない。

 先のことなんてわからない、今がよければそれでいい。

 我慢していれば報われるなんて嘘っぱち。我慢しない奴らが良い目を見る。

 社会がどうなっているかなんてさっぱりわからない。不透明で怖いところ。

上記の日記からの引用だけれど、今の学生達の世代がこう考えてしまうのもある意味仕方ないのかも知れない。環境が人を作るというけれど、その論理が正しいなら、彼らの思考を形作っているのは間違いなく今の社会だからだ。


自分自身、大学職員として働いているけれど、学生に対してこうした真実を口にするのはやはり躊躇われる。かと言って、うまいアプローチ方法が分かる訳でもないという二重の苦しみ。ある意味では最も信憑性がありそうな回答が「今すぐこの大学を辞めて勉強し直した方がいい」であるということはとても悲しいことだと思う。

何か今日は言いたいことがまとまらんです。

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