Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

東京にある5つの美術大学が国立新美術館で共同の卒展開催

high190です。
東京にある5つの私立美術大学が共同で卒業・修了制作展を開くそうです。場所は六本木にある新国立美術館
学生のうちから国立美術館で自分の作品を展示できるということは、学生にとっても嬉しいことなのではないでしょうか。


六本木の国立新美術館(港区六本木7)で2月19日より、東京の5つの美術大学が合同で「東京五美術大学連合卒業・修了制作展」を開く。
参加大学は、多摩美術大学女子美術大学東京造形大学日本大学芸術学部武蔵野美術大学。同展は、年に1度開く合同展。各大学の今年3月の卒業・修了生による油絵、日本画、版画、彫刻などのファインアート作品を展示する。
今年で32回目を迎える同展は、2007年まで上野で開かれていた。もともと同時期に、東京芸術大学が上野の東京都美術館で卒業展を開いていたのに対抗し、私立の5大学が連合で開いてきたもの。
多摩美術大学教務課の担当者は、「六本木は会場となる国立新美術館をはじめ、サントリー美術館森美術館など多くのアートギャラリーが集まる場所。そこで卒業制作展を開けることは、美大生の4年間の集大成として、また将来へ向けてのチャンス」と話す。
今年の出展作品の内訳は、多摩美=342人、武蔵美=263人、女子美=205人、造形大=149人、日芸=72人の合計1,031人。
開催時間は10時〜18時(入館は17時30分まで)。入場無料。3月1日まで(2月24日休館)

今年で32回目だそうですので、由緒あるイベントです。元々、東京芸術大学の卒業展に対抗するために連合で開催したとのことなんですが、やっぱり国立と私立の熱いバトルみたいなものってあるんでしょうかね。自分の卒業制作を展示することで自己表現をするというのは、美術系の大学ならではですね。私の勤める文系の学部では、こうした取り組みはほとんど皆無です。
ただ、学生には自分の卒業制作(論文でもそれ以外のものでも何でも)は納得のいくものに仕上げてもらいたいですよね。学部なら4年間の集大成なのですから、自分の足跡を確認する上でも一生懸命取り組んでほしいものです。
大学側としても卒業要件のひとつとしてではなく、学生の成長の記録として有効活用できる方策を考えてもいいんじゃないでしょうか。例えば学生向けにこれまでの卒業生の卒論が見られるデータベースを作るとか。全文ではなく、要旨だけでもいいので、有効活用の道を探ってもよさそうな気がします。

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