Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

中央教育審議会が大学淘汰に言及した報告案を作成

high190です。
年度末でどうも忙しい・・・おまけに4月から別の部署で仕事をすることになったので、引き継ぎ関係のことに相当の時間を割かなければいけないという状況です。まあ、世間の皆さんもこの時期は例外なくお忙しいでしょうから、業務プロセスをよーく考えて効率的に仕事をこなしていかなくてはなりません。
さて、中央教育審議会が大学淘汰に言及した報告案を作成したそうです。このような報告に淘汰の文字が入るのは極めて異例とのことです。

大学の学部レベルの教育水準向上策を検討してきた中央教育審議会は、これまでの審議の結果を盛り込んだ報告案をまとめた。大学を取り巻く環境が急速に変化する中で「質の維持向上への努力を怠る大学の淘汰は不可避」と強調。取り組みが不十分な大学に対しては補助を大幅カットするなど「厳格な対応が必要」と指摘している。
中教審がこうした報告などの中で、大学の将来について「淘汰」を明言するのは異例。「大学全入時代」の到来などで大学の経営が厳しくなっていることを受け、各大学に危機感を持ってもらう狙いがある。
報告の題名は「学士課程教育の構築に向けて」。冒頭で「我が国の大学の大きな問題の一つは『質』の管理が緩いことだ」と明確に指摘し、学生や社会のニーズを顧みない「旧態依然とした大学もある」と厳しく批判。入り口から出口まで総合的に大学の質を保証する仕組みづくりが急務になっているとした。

様々な点で大学の自律的な経営改善を訴えていく、という点ではこれまでの主張と符合します。
しかし、入口から出口まで総合的に大学の質を保証するとありますが、これは大学だけに限らず教育政策全般に関連する非常に重大なことです。大学に向けてのメッセージ以外、つまりは初等・中等教育に関してはどうなのでしょうか。その点が明らかにならない限り、場当たり的な政策運営になってしまうと思うのです。

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