Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

京都大学が研究成果をWebで公開

high190です。
大学教員の研究成果は学術論文ですが、掲載されるメディアは主に学会誌などの書籍です。論文名でWeb検索してみたが、なかなか原本が見つからずに困ったことがある方もいるのではないでしょうか。(私もその一人だったりします)
京都大学では、教員の研究成果を公開するために、京都大学学術情報リポジトリという電子書庫を作成しました。京都大学はつい先日に湯川秀樹博士のノーベル賞受賞論文を公開しています。
京都大学が湯川秀樹博士のノーベル物理学賞受賞論文を公開(2008/02/16)

京都大付属図書館(京都市左京区)と京都大学学術出版会(同)はこのほど、京大の学術研究成果の発信に向け、出版会の刊行物の一部について、京大のホームページで公開を始めた。出版社と大学が連携して出版物を公開していくのは日本では初めて。第一弾として、「歴史としての生命」(村瀬雅俊基礎物理学研究所准教授著)など5冊を掲載した。
京大は付属図書館が中心となって、部局の紀要論文や学位論文、学術誌の掲載論文など、京大の研究者の学術研究成果を、電子書庫「京都大学学術情報リポジトリ」で一昨年から無償で公開している。尾池和夫総長の著書も含めて1万件以上が掲載され、学外利用も増えている。
出版物の無償公開は版元の利益に反するが、「新しい学術コミュニケーションを開き、研究のすそ野を広げ、研究成果の結晶としての本の意味が見直されることで『研究書離れ』を克服したい」(京都大学学術出版会)との考えから協力することになった。
まず、アジア・太平洋出版連合出版賞金賞(2005年)を受賞した「Ecological Destruction、 Health、 and Development」(古川久雄名誉教授ら著)など高い評価を得ている5冊について、著者の同意のもとに公開した。今後も定期的に出版物の電子化と公開を予定している。
付属図書館の村上健治電子情報掛長は「大学の研究成果を、誰でも読めるようにするのがリポジトリの理念。学術研究が身近なものになれば」と話している。
京都大学学術情報リポジトリ」は、京大付属図書館のホームページから。

私も早速使ってみましたが学部ごとにコンテンツが分けられていて、論文はPDFファイルで閲覧することができます。中には“総長”という項目があって、尾池総長の論文が閲覧できたりもします。

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