Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

沖縄のウチナーグチをドイツで講義

high190です。
私は東北出身なのですが、やはり言葉というと自分が育った郷里の言葉に愛着を感じます。いわゆる訛りですが、何故か温かみのあるコミュニケーションになるような気がしてとても不思議なものです。その土地の歴史や文化に即した形で言葉が移り変わってきたことを考えると、やはり重みがありますし、郷里に対する誇りみたいなものも感じます。
ところで沖縄にはウチナーグチという方言がありますが、ドイツの大学で日本語学科の学生を対象に集中講義が行われるそうです。

ドイツのデュースブルク・エッセン大学で、日本語学科の学生らを対象にした集中講義「ウチナーグチ講座」が4月8―10日に開かれる。地域の公民館などでウチナーグチ(沖縄語)を教えている三線奏者の比嘉光龍(ばいろん)さん(38)=南風原町=が講師を務める。ヨーロッパでウチナーグチ講座が開設されるのは珍しく、比嘉さんは「沖縄について、言語的なものはもちろんだが、文化的なものも理解してもらいたい」と意気込んでいる。
講座では約20人の学生にウチナーグチのあいさつや自己紹介、発音、語彙(ごい)、階級による言葉の違いなどを教える予定だ。1日6時間、計18時間講義を行い、単位も与える。また、現地の日本語センターで「かぎやで風」などの沖縄民謡を三線を演奏して披露する。
昨年2月、比嘉さんはドイツで開かれた少数言語の危機をテーマとした学会に招待を受け参加。ウチナーグチに関心を持ち、沖縄を訪れたこともあるパトリック・ハインリッヒ同大教授がそこで比嘉さんにウチナーグチ講座の講師を依頼した。
「方言は日本語の下位区分に入る。ウチナーンチュにもウチナーグチは方言でなく、一つの言語との認識を持ってもらいたい」と強調する比嘉さん。「(講座では)日本の中にある言語は日本語だけではないことを紹介したい」と話した。

講義は今年の4月に行われるそうですが、1日6時間という本気度の高い講義になりそうです。学生たちにとっても本場の講師から指導を受けられるということは魅力ですし、文化面でも沖縄民謡を紹介する機会があるそうですので、そちらも楽しみでしょう。
今回の集中講義は大学間連携ではないので、継続性にちょっと不安があります。是非、沖縄の大学にも一枚噛んでもらって大学を通して国際文化交流なんていうことができると良いのではないでしょうか。

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