Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

唐津市と早稲田大学が連携協定を締結、早稲田佐賀学院開校へ高まる期待

high190です。
本blogでもこれまでお知らせしてきた、佐賀県唐津市への早稲田大学の系列校新設についての続報です。唐津市早稲田大学公共経営研究科は連携協定を締結して、まちづくりなどの点で協力していく模様。唐津市にしてみれば、早稲田大学の系列校新設は地域の活性化に関して大きなメリットがあります。

[過去記事]
早稲田大学系列校の建設候補地、唐津に決定(2007/01/28)

「早大新設校支援を」 同窓会の「唐津稲門会」結集(2007/03/23)

早稲田大学が初の附属中学校を設立(2007/04/25)

新設校を作るということで、非常に緊密な連携を取れるようですね。
上記の過去記事でも触れましたが、早稲田大学の創立者大隈重信が佐賀の出身であることから系列校の設置が決定したようです。

早稲田大学大学院公共経営研究科(東京)と佐賀県唐津市は14日、連携して人材育成や地域活性化に取り組む「協働連携に関する基本協定」を締結した。坂井俊之市長と石田光義研究科長が同日、早大で調印した。唐津市では早大傘下の中高一貫校を設立する計画が進んでおり、地元は「開校への一歩」と歓迎している。
早大は昨年12月、創設者・大隈重信の出身地である佐賀県と連携協定を締結。唐津市も職員を同研究科に派遣したり、市内で同研究科の講座を開いたりして交流を深めてきた。
今回の協定はこの連携をさらに強化するのが目的。同研究科は今後、経営やまちづくりに関する現地調査や講義を同市で行う方針。石田研究科長は「恒常的に現場でまちづくりを学べるのはありがたい機会」と話し、坂井市長は「起業や商店街の空き店舗対策などに役立てたい。職員の政策能力も向上させたい」と話している。同研究科が連携協定を結ぶのは山口県宇部市などに次いで3市目。

唐津市早稲田大学大学院公共経営研究科は14日、自治体経営やまちづくり、人材育成などの分野で協働連携を進める協定に調印した。同市は125周年を迎えた大学の知財を活用し、先進的なまちづくりのモデルを目指していく。
早大創設者大隈重信佐賀市出身の縁で、同研究科が昨年、「大隈地域創成講座」を唐津市などで実施。その際、恒常的な連携の話が持ち上がり、準備を進めてきた。2代目学長は唐津出身、天野為之で「縁深いもの」(同市)があり、市は同研究科に職員も派遣している。
調印式では坂井俊之市長と石田光義・同研究科長が協定書に署名した。坂井市長は「早大の先進、成功事例などいろんな具体的アイデアを得ながらまちを活性化したい」、石田教授は「自治体経営や地域活性化の課題に対し、連携を深めて共に活動する機会を広げていきたい」と語った。
市は豊かな自然、文化を活用した事業を検討し、教育・研究の実践の場を提供する。同市が大学と協定を結ぶのは佐賀大、九州大に続いて3校目。早大は県と包括的な協定を昨年12月に結んでいる。また唐津市では早大OBらが系列校を目指した中高一貫校開設計画が進められている。

1月にお伝えした時点では、これから系列校からの内部進学者受け入れについて協議するとありましたが、そのあたりの情報についてはどうなのでしょうか?ただ、大学と自治体が共同していく方針が決定しているため、内部進学者の受け入れについては積極的に実施していくのではないかと考えられます。それにしても、今回の事例を見れば見るほど、学校にとって創立者の出身地というものは重要ですね。

[追記] 読売新聞にも記事がありましたので参考までに。