Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

秋田大学が全国学力テスト好結果の秘密を分析

high190です。
教育関係者の方はご存じの方も多いかも知れませんが、秋田県は全国学力テストで3年連続して好結果を出している教育県として有名です。秋田大学では、教育・研究成果を地域に紹介する「秋田大学出張キャンパス」で、成功の秘訣は何なのか分析結果を報告したそうです。


秋田大学の教育・研究成果を地域に紹介する「秋田大学出張キャンパス」が20日、八峰町あきた白神体験センターで開かれた。
町民や教育関係者など約80人が参加し、全国学力テストの結果を分析している教育文化学部の阿部昇教授が「秋田県3年連続学力トップクラスの秘密」と題して講演した。
阿部教授は、秋田の子供たちは思考力を問う問題で回答欄に何も書かなかった割合が低く、「全国平均の3分の1程度だった」と紹介。「思考して、自分の考えを文章にすることに普段から授業で挑戦しており、考えることを楽しんでいるのが好結果の一因」と話した。
この後阿部教授は「子供たちが実際に挑戦した問題をやってみましょう」と言い、2008年度の小学6年の「国語B」から、図書館の利用者数を向上させるためにはどうしたらよいか、考えを文章にする問題を出題。
参加者は問題用紙のグラフなどを見ながら悪戦苦闘し、阿部教授が「大人でも一瞬戸惑ってしまう問題で難しいでしょう」と話すと、一様にうなずいていた。
最後に阿部教授は、日本の子供たちの自尊意識が、他の先進国と比較して低いことを課題に挙げ、「子供をほめて、子供に自分がかけがえのない存在だということを教えて欲しい」と呼びかけた。

調査の正式名称は「全国的な学力調査(全国学力・学習状況調査等) 」というそうです。文部科学省のWebサイトに調査に関する資料が掲載されています。

秋田県の子どもたちは、普段の授業から自分の考えを文章化することに取り組んでいるそうです。日常の積み重ねが結果に反映されていると言えますが、私は教える側の能力も重要だと考えています。裏返せば、子どもが伸びるよう普段の指導から取り組まなければ結果は出ないと思います。教育委員会の施策がいいのかも知れません。出来ればその辺りをより掘り下げて聞いてみたいところです。

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