Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

今度は百日ぜきが大学で猛威を振るう?

high190です、
今年の大学に関連するニュースで忘れてはならないのが、「麻疹」の蔓延でした。
4月〜5月あたりにかけて、首都圏の大学で感染が拡大し、異例の休講措置を取る大学が続出しました。
個人的には、法定伝染病の怖さと若年者の免疫低下が進行していることをまざまざと見せ付けられた感が非常に強かったです。

そんな麻疹に続き、今後も感染の可能性が指摘されている病気があります。

「子どもの病気」と思われていた百日ぜきの大人への異例の集団感染が、大学のキャンパスなどを中心に各地で起きている。ここ数年、患者に占める成人の割合や報告数も増加傾向を示している。大人にとっては大した病気ではないが、乳児がかかると命にかかわる。予防接種は生後3カ月までできず、専門家は「無防備な乳児を守るため、大人が早期に治療する必要がある」と注意を呼びかけている。
香川大で5〜6月、少なくとも120人の学生と教職員が百日ぜきにかかり、10日間休講になった。大阪府立大でも、6月に4人が発症し、学生が所属する研究室を一時閉鎖した。7月には、高知大医学部が1週間休講した。「せきや鼻水が出る」と訴える学生146人を調べたら、4割にあたる64人から百日ぜき菌の痕跡が見つかった。同月、東北地方の公的機関で、職員と家族に数十人の患者が出た。
昨秋、大阪府内に住む生後4週の赤ちゃんが呼吸が止まるようになり、人工呼吸が必要な重体に陥った。百日ぜきだった。母から赤ちゃんに感染したとみられる。この赤ちゃんは元気になったが、重い後遺症や死亡例もまれではないという。
国立感染症研究所によると、全国から抽出された約3000の小児科医療機関から届いた百日ぜき患者報告は7月29日現在で1252人。このなかで、内科も併設している医療機関から報告された20歳以上の患者数が過去最高の3割を占め、乳児と逆転した。同研究所は、実際の成人患者はもっと多いとみている。
なぜ増えているのか。専門家は、香川大の事例が報道されたことによる「掘り起こし」効果があるとみる。また、北里研究所の渡辺峰雄部門長は、菌が変異してワクチンが効きにくくなっている可能性もあると指摘する。百日ぜきは、乳幼児期の予防接種で防ぐが、欧米では90年代後半から各国でワクチンが効きにくい変異菌による患者が出ている。しかし、今夏の集団感染では、菌がほとんど採取できておらず、変異菌かどうかは分かっていない。渡辺さんは「実態を把握する仕組みが必要」と話す。
大阪市総合医療センターの塩見正司・感染症センター部長は「大人は軽症だからこそ、赤ちゃんが重体になって初めて病気に気付くという怖さがある」と話す。

通常、子どもが感染すると思われがちなところなどが、今回の麻疹感染に似ているような気がします。
次年度以降、各大学では麻疹関連の予防措置を実施することが予想されますが、同様に他の感染症についても対策を講じておく必要がありそうです。