Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

大学の危機管理対応

high190です。
普段大学で仕事をしていて、大学には色々な人が訪れてくるんだということを良く感じます。
学生、業者、地域住民など…
しかし、そうした来訪者の実態について大学は無関心なように思います。

大学は自由に入れる場所であるべきですが、その分の危機管理体制もしっかりと整っていなければなりません。
京都大学では有事に備え、訓練を実施したようです。

京都大桂キャンパス京都市西京区)で30日、廃棄物集積場から出火し、実験用の薬品が混ざり合いガスが発生したとの想定で消防訓練が行われた。有毒ガスに対応できる装備をした大学の自衛消防隊や西京消防署の救助隊員が、消火や救助の手順を確認した。
危険物安全週間(6月3日−9日)を前に、京都大と同署が合同で実施した。同キャンパスには、危険な薬品を扱う化学系や電気系の研究施設があり、緊急用の空気ボンベやマスクなども備えている。
訓練では、火災報知器で駆けつけた大学職員が、有毒ガスを吸わないように、背負ったボンベから空気を吸うマスクを付けて初期消火をしたり、逃げ遅れを担架に乗せて運び出した。
また、全身を防護できる化学防護服をまとった隊員も、体に付着した有害物質を取り除くためのテントで、逃げ遅れた人の体から有害物質をシャワーで洗い流す訓練などに取り組んだ。

理化学系の学部を持つ大学では、こうした特殊な訓練を日ごろから実施する必要があるでしょう。
私も別の大学に友人を訪ねたとき、biohazardのマークに驚いた記憶がありますが、重要な管理を必要とするものを大学では扱っていることもあります。
また、先日の米国バージニア工科大学の銃乱射事件に見られるように、有事の際における大学の危機管理体制というものは、非常に未成熟であると感じます。マニュアルを整備して、非常時の組織体制・指揮系統を周知しておくことは必要不可欠です。

学生を守るためにも、大学は十分な危機管理を実施しなければなりませんし、職員として日々そうしたことに目を向ける必要があると思っています。