Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

留学生が「ヤマハゲ」に扮して担い手不足を解消@秋田・国際教養大学

high190です。
秋田の国際教養大学では、留学生が大晦日の伝統行事「ヤマハゲ」に参加して、担い手不足の解消に一役買っているそうです。


秋田市雄和沖村地区の大みそかの伝統行事「ヤマハゲ」が31日、行われ、米俵のふたを模したワラ製の面に、ケラと呼ばれる蓑をまとった勇壮な姿の鬼たちが、民家で子どもたちに「悪い子はいねが」と大声を上げるなどして追い回した。
ヤマハゲは、男鹿市のナマハゲが起源とされ、訪れた家庭の子どもたちに、健やかな成長をもたらすとされる。
3年前から、地元の国際教養大学の外国人留学生がヤマハゲにふんして集落を回っており、担い手不足の問題に貢献している。
今年も日系アメリカ人や韓国人ら計10人が参加した。

能代市浅内地区で31日、大みそかの伝統行事「ナゴメハギ」が行われた。午後5時すぎから、集落内の集会所に、ナゴメハギにふんする男衆が次々と集まり、お神酒を口に含むと「ウォー」と野太い叫び声を挙げ、番楽の面をかぶり、吹雪の中に飛び出した。男衆が地区の各家を回り、子供たちを見つけると、「もしも悪ぃことせば、また来るぞ」と諭して回った。
ナゴメハギにおびえた表情を浮かべていた能代市の浅内小4年の原田将宏君(10)は「『絶対悪いことしない』と伝えました。大好きな野球でいい成績を残して、来年は(ナゴメハギに)伝えたい」と話した。

国際教養大学は就職率の高さが話題になっていますが、学内でも国際交流のイベントを開いたり、秋田の夏の風物詩である「竿燈」に参加したりと地域との交流にとても積極的な大学だと思います。以前はこんなイベントも開催されていました。

伝統文化を残すことに大学が果たせる役割は少なくないと思います。伝統文化は常に次世代の担い手を探していますが、同時に地方からはどんどん若者が離れていっているという実情があります。地方社会にとって、大学は一定の年齢の人々を毎年集めることができる存在であり、地方社会にとってその存在意義は非常に大きいといえます。大学生を伝統文化の継承・担い手として育成する、また留学生との国際交流イベントとして活用するなど、大いに大学は社会が持つ文化的資産を活用し、また保存していくことに力を貸していくことが大切ではないでしょうか。