Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

立命館、系列校拡大へ準備室 全国で2、3校目標に

high190です。
ある人に何でハンドルネームが「high190」なの?と聞かれることがよくあります。
blogを始める際にHNを決めよう!と思い、あれこれ考えたのですが、どうもしっくりこない・・・

そんな時「適当な英単語と数字の組み合わせで、何となく響きがいいものにしよう!」と突然思いつき、またあれこれやっているうちに「high190」に決定。個人的にはこのHN、結構好きなんですが説明に困るのが難点です。

さて、本日は立命館大学に関する話題です。

学校法人立命館京都市中京区)は、立命館大の新たな付属中高の候補地選定や調査などを担当する「新付属校設置準備室」を4月に新設する。既存の4付属高、3付属中に加え、現在協議を進めている市立岐阜商業高(岐阜市)の付属化など全国で2、3校の系列化を目指す。大学間競争が激化する「大学全入時代」が始まる中、系列校からの内部進学の増加で学生獲得を目指す。
立命館は、立命館大の定員のうち、入試を経ない付属高からの進学者の割合を20%に上げることを目標にしている。しかし、立命館高(京都市)など3付属高で13%、昨春開校した立命館守山高(守山市)を加えても15%にとどまる。「目標達成には新たに2、3校は必要。立命館アジア太平洋大(大分県)への進学も拡大したい」(本郷真紹副総長)との考えだ。
新たな候補地は、志願者が多い東海地方や大阪府南部、立命館アジア太平洋大に近い九州などを検討している。室長には川崎昭治・立命館宇治中高校長が就く。
東海地方に該当する市立岐阜商の付属化については昨年12月、市議会が「提案の方法が唐突」などと市と立命館との協議に反対を表明した。3月議会でも、同商同窓会が提出した慎重な協議を求める請願を「付属化に関係する提案は議会などの理解が得られるまで審議しない」などの付帯意見を付けて賛成多数で採択するなど、こう着状態が続いている。
本郷副総長は「大学で核となる学生を安定して確保するためにも付属校を増やすことは必要だ。他の私学や自治体からの申し入れもあり、市立岐阜商の問題は長期間、待つわけにはいかない」としている。

この「新付属校設置準備室」なるもの、面白い取り組みだと思います。
これからは18歳人口が減少する一方ですので、いまのうちにマーケットを囲い込んで系列校化してしまうという戦略ですね。系列校になる学校にも、立命館ブランドのお墨付きがもらえるということは入学者確保の大きなアピールポイントになり得ます。
この戦略は、ある程度日本の中でブランドとして認知される大学でなければできないものです。逆にブランディングに成功している立命館大学にとっては、系列校を拡大することで更なるブランドイメージ向上につながります。
しかし、立命館大学は本当にこうした動きが早いですね!
前に書いた「JR東が東京駅前に高層ビル、大学も拠点設置、官民協力探る」という記事で、立命館大学が東京キャンパスを設立するというニュースをお知らせしました。

その後、ある日東京駅に行ってみたら、丸の内北口改札に「立命館大学東京キャンパス開設」の巨大な広告が!
プロモーションも集中的に行うと効果的ですが、本当に素早く適切なタイミングで出しているんだなと感心したのを覚えています。東京キャンパスは本日からオープンですが、今後どのような教育を行っていくのでしょうか。