Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

学長も特訓だ!

high190です。
いまや大学の学長は高度なマネジメントスキルを身に付けていないと務まらない!と言われるほど、大学にもマネジメントが必要であるという認識が深まっています。しかし、大学の学長になる人がそれまでのキャリアでマネジメントスキルを身に付ける機会があったかどうかは結構分かれるところではないかと思います。学長もマネジメントスキルを身に付け、大学間競争を勝ち抜こう!という取り組みが始まるようです。その名も「学長特訓塾」。

大学全入時代の激しい競争を勝ち抜く大学トップを養成しようと、本間政雄・立命館副総長(大学経営論)らが今夏、全国の大学学長らに参加を呼びかけ、「学長特訓塾」を開講する。「戦略的広報」「危機管理」などのテーマで専門家が講義し、“生き残り策”を伝授する。
本間副総長は、京都大副学長当時の2005年に「国立大学マネジメント研究会」を設立し、産学連携による大学経営の安定などを提唱。昨年8月に発足させた「戦略的大学経営研究所」を母体に、有馬朗人・元東京大学長や安西祐一郎・慶応義塾塾長らの協力で、学長養成のプログラムを実施することにした。
計画では、8月下旬〜10月上旬に計150時間のカリキュラムを設定。学長自らが広告塔となるPRや多様な入学選抜など、優秀な学生確保のノウハウを教えるほか、教職員の不祥事や付属病院での院内感染発生などの実例に即して、トップとして望ましい対応策を探る。受講生同士の討議や模擬記者会見も行い、教職員の人事評価や資金調達と運用なども取り上げる。
受講は有料。危機管理の専門家や広告会社幹部らを講師に、東京都内などでの開講を想定し、毎回の講義後と全課程修了時にはリポート提出を課す。本間副総長は「経営破たんする大学もある今、学長の責任は一層重い。難局でもリーダーシップを発揮できる人材を養いたい」と話している。

本間政雄さんは大学関係者なら一度は名前を聞いたことがある人ではないでしょうか。元々は文部官僚で、退官後は立命館大学で副総長をお務めの方です。京都大学副総長時代に実行された、高級フランス料理店の設置や企業スポンサー制度などの改革でご存知の方もいらっしゃると思います。*1大学改革のスペシャリストとして、大学学長のマネジメント能力をいかに高めることができるでしょうか。もちろん、参加される学長先生方の「本気度」が一番大きな能力養成に繋がると思いますが、実際に改革を実行されてきた実績は非常に魅力的だと思います。全国の大学職員の皆様、貴学の学長先生にもお勧めになってはいかがでしょうか?大きな効果があるかも知れませんよ。

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