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Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

墨田区の大学誘致計画、条件を満たす法人が無かったため見送りに

high190です。
墨田区が募集していた区内の廃校を活用した大学誘致について7法人からの応募があり、審査の結果、条件を満たす学校がないため決定を見送ることにしたそうです。


墨田区は30日、東京スカイツリー近くへの大学誘致計画で、公募に応じた学校法人を審査した結果、条件を十分に満たす学校はないとして、決定を見送ることを明らかにした。区は特定の学校に声をかけるなどの「営業」はせず、応募した学校から審査会に選定してもらう手段を選んだが、誘致はつまずく格好となった。
同区が大学の誘致を目指しているのはツリーの約1キロ東、1999年にいずれも廃校となった旧曳舟中と、隣接する旧西吾嬬小の跡地計約1万8000平方メートル(同区文花1)。「施設の積極的な開放」「周辺の幼稚園や小中学校との交流」など、地域貢献を重視することなどを条件に公募。
これに7法人が応募し、その後、1法人が辞退した。学識経験者ら9人からなる区の大学誘致選定審査会が7月から、地域貢献に加え、経営の安定性や明確な整備計画を用意しているかなどを審査していた。
しかし、審査会は9月27日、最終審査の結果として「本区に進出する大学として採択する法人は該当なし」とする答申書を山崎昇区長に提出、区は今回の公募での決定を断念した。「該当なし」となった理由について、同区企画経営室では、「条件を十分に満たす法人がなかった」としている。
区は「ツリー開業で注目される街の魅力を発信する存在として、大学が必要という考えに変わりはない」との理由で、改めて公募する方針。ただ、「広く門戸を開いて応募を待つという今回のやり方が良かったのか、検証したい」としており、再公募の時期は未定。
江東5区では、葛飾区が東京理科大を誘致し、2013年に新キャンパスがオープン。足立区でも、区長のトップセールスで誘致した東京電機大の新キャンパスが来年4月に開校する。
このため「どんな大学に来てほしいのか的を絞って、区が積極的に働きかけるべきではないか」との指摘も出ている。

上記記事でも指摘のあるように、墨田区としてはどういった大学を最も誘致したかったのでしょうか?今年の3月に大学誘致が公表された際には、大学誘致への期待・効果として大きく以下の5点が挙げられていました。

  • 地域活性化
  • 教育力向上
  • 経済・産業活性化
  • 行政との連携
  • 地域イメージの向上

確かにいずれも大学誘致によって達成しうるものだとは思いますが、今回の応募者にはこれらの期待に適うだけのプランを持った大学は無かったようです。
東京スカイツリ―の開業で注目を集める地域だけに、よりシビアな目でプランを選定したのかも知れませんが、具体的にどういった特長をもった大学を誘致したいのかをさらに練ってもいいでしょうし、区から大学に働きかける選択肢もあります。地域活性化と教育力向上を狙うなら教員養成系大学、経済・産業活性化を狙うならば経済・経営・商系の大学を誘致するなど、区としてのポリシーをもっと明確にしてもいいように感じます。


墨田区は大学誘致自体は重要視しているようですので、次回の公募はどのような方法で行われるのかがポイントになるのだと思いますね。