Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

留学生に家具をリユースで提供。大学コンソーシアムおおいた

high190です。
大学コンソーシアムおおいたでは、留学生支援事業として家庭で不要になった家具や電化製品を無償で提供するリユース事業を行っているそうです。


別府市京町のNPO法人「大学コンソーシアムおおいた」が行っている家庭で不要になった家具や電化製品を無償で留学生に提供するリユース(再使用)事業で、物品の品薄状態が続いている。同法人事務局は「日本人なら捨ててしまうものでも留学生にとってはありがたいものである場合もある。手続きも簡単なのでぜひご協力を」と呼び掛けている。
事業は、物価の高い日本での留学生活をサポートしようと、2005年からスタート。出品希望者がホームページ(HP)か電話で、物品の登録を行うと、HP上のリストに物品情報が掲載され、閲覧した留学生が事務局に譲渡希望の申し込みをする仕組み。

物品を引き取る留学生が決まった後は、同法人事務局が仲介役となり、運搬の手配や費用を負担する。出品者は県民限定で、取扱品目は、まだきれいで十分に使える家具類や購入後5年未満の家電製品(テレビは地デジ対応型に限る)。
これまでに延べ300人以上の留学生が事業を利用。年間50〜70件程度の出品があり、そのうち7割近くの物品で譲渡が成立していたが、本年度は10月末現在で出品数がわずか7件と大幅に減少。留学生の要望に応えられない状態になっている。
長引く不況などが影響し、出品数そのものが大きく減っていることに加え、深刻な円高のあおりを受けた留学生が、出費を抑えようと積極的に事業を利用するケースも出てきており、事業そのもののニーズは高まっているという。
同法人事務局は県内の公共施設などに事業のパンフレットを置いたり、主催する催しで参加者に協力を呼び掛けるなどしている。問い合わせは同法人事務局(TEL0977・73・9300)HPアドレスは(http://www.ucon-oita.jp)。

昨今の円高で、留学生にとっては、母国からの送金を日本円に換算すると少ない金額でしか手元に残りません。留学生30万人計画の実現にあたっては、単純に留学生を呼び込むだけではなく、こうした地道な支援体制を構築することがとても大切だと思います。大学の国際化を支援するグローバル30なども発表されていますが、受け入れ環境の整備も重要なポイントです。

また、留学生支援を小規模大学でやるには経費面での負担が大きいため、大学コンソーシアムが非常に重要な意味をもってきます。複数の大学で協力して留学生支援にあたることは、これからの留学生対応に不可欠な視点です。