Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

京都府内の3大学が一般教養科目の共同実施に向けた協定を締結

high190です。
国立大学法人京都工芸繊維大学公立大学法人京都府立大学京都府立医科大学の3大学が、一般教養の科目を共同実施するための協定を締結したそうです。
国立、公立の枠を超えた取り組みは珍しいそうですが、同一地域のメリットを活かして教育力の向上を目指す取り組みです。


国立京都工芸繊維大(左京区)と府立大(同)、府立医科大(上京区)は25日、一般教養の授業に共同で取り組むことに合意した。2014年度の開始をめざす。国立と公立の枠組みを超えた取り組みは珍しく、キャンパスが近い地の利を生かして学生の選択肢を広げるねらいがある。
合意内容によると、府立大キャンパスに3大学が共同で利用する施設を府が建設し、一般教養の授業や共同研究に合同で取り組む。各大学にある既存の図書館や研究施設も相互に使えるようにする。
3大学は2006年、教育や研究で連携を図る協定を結び、学生の取得単位の互換も進めてきた。府立大と府立医大の運営法人の神山(こうやま)俊昭・経営戦略室長は「3大学は小規模だが、個性や専門性がある。枠を超えた連携で、総合大学に負けない質の高い教育を実現したい」と話す。
25日の調印式で、京都工繊大の江島義道学長は「他分野の学生同士の交流で人格も高め合うことができる。さらに連携を進めたい」と語った。

京都府立大学のWebサイトに協定締結のプレスリリースが出ています。

それぞれ分野は異なりますが、京都府内で教育を展開する大学です。また、京都府立大学京都府立医科大学は同一組織の地方独立行政法人京都府公立大学法人」の元に運営されています。今回の協定は国立と公立の垣根を越えた取り組みですが、公立法人の設置主体がひとつであったことも協定締結の上でプラスに働いたのだと思います。

京都は大学コンソーシアム京都を中心に、恐らく日本で最も大学連携が進んでいる都市ではないでしょうか。京都から学ぶものは非常に多くのことがありそうです。