high190です。
日本でもIR(Institutional Research)が紹介されることが増えてきているように感じますが、*1 *2まだまだ浸透度や活用度は低い段階にあると思っています。実務を担う職員がIRに関する文献などに目を通すということは、重要なことなのではないでしょうか。
ただ、日本語でIRについて解説した文献はまだ少ないですし、英語文献にはどのようなものがあるのか、探すのに苦労する・・・ということもあるかも知れませんね。ところが、京都光華女子大学の職員の方が、IRの文献リストを作成してWeb上で公開していることを知りました。とてもいい情報が掲載されていると思うので、ご紹介したいと思います。
Institutional Research(IR)などについての文献を読んだ際のメモ、大学に関わる情報のメモを掲載しています。
IRについて書かれた文献に関して、日本ではIRの歴史が比較的浅いなどの理由により、日本語で書かれた文献は限られているという現状があります。一方、英語で書かれた文献はたくさんあります。そして、それら英語の文献には参考になる情報がいろいろと含まれていると思います。しかし英語の文献を幅広く紹介しているサイト、大学職員として実務的な視点から文献を紹介しているサイトは見当たらないようです。
また、日本語で書かれたIRの文献は、英語の基礎的な文献を踏まえて書かれていることが多いようです。実務として使うための知識を吸収する分には、それら英語の文献を意識する必要はないのかもしれません。ただ、何かすっきりしないので、一次資料にあたってみたいという思いがあります。
そこで、そのようなサイトを自分で作ってみることにしました。IRについての基本的な文献から始めて、最新の文献まで紹介できるようにサイトの内容を充実させていこうと思います。さらに、IRに加えて、Enrollment Management、Faculty Development(FD)、Staff Development(SD)などの文献も扱っていこうと思います。日本語の文献も扱います。
IRの文献を紹介するコーナーの他に、ニュースや文部科学省の各種資料など、日々見聞きした「大学に関わる情報」をまとめるコーナーもあります。
サイトの管理者は、京都光華女子大学の橋本智也さんという方です。ニーズがあるけれど存在しないなら、自分で作ってしまおう!という姿勢は、My Open Archiveを作った坂東慶太さん*3にも言えることですが、本当に素晴らしいと思います。今後はエンロールマネジメント、FD、SDの文献についても紹介をしていくとのことですので、今後の充実化にも大きな期待が寄せられます。今後は高等教育政策に関連する情報をまとめたコーナーも作られるそうですが、私も大学関係のブログを運営する一人としてチャレンジングな姿勢にとても刺激を受けます。なお、その他には大学評価・学位授与機構のIR研究会や、先日公表された中央教育審議会大学分科会の第15回大学教育部会の配付資料*4と議事録*5なども参考になるかも知れません。
自分ももっと頑張ってブログ書かないといけないな、と再認識したサイトです。今後の更新を楽しみにしていきたいと思います。
*1:私学事業団発行の「月報私学」に掲載されている「大学経営とIR活動」が面白い http://d.hatena.ne.jp/high190/20110822
*2:IR(Institutional Research)での大学間相互評価と、日本版IRについて考えよう http://d.hatena.ne.jp/high190/20111222
*3:学術論文のオープンアクセス化を進める大学職員がいる http://d.hatena.ne.jp/high190/20090323
*4:大学教育部会(第15回)配付資料 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/015/gijiroku/1321501.htm
*5:大学教育部会(第15回)議事録 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/015/gijiroku/1323075.htm