Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

大学に関する動画のポータルサイト「ダイガク.TV」

high190です。

最近ではYouTubeなどの動画投稿サイトを活用して情報発信を行う大学が増えてきました。
動画コンテンツなどを積極的に発信する大学が増えてきているのはとても良いことだと思いますが、肝心の動画が大学Webサイトから探しにくかったりするんですよね。あと、学生が自主的に作っているコンテンツは基本的に大学公認の活動でない限りオフィシャル扱いにならないため、なかなか見つかりにくいということもあります。(まあ、大学側には「大学の権威」を気にする人もいるので仕方ないかと。悪い意味ではなく。)

ということで大学関係の動画を検索できるポータルサイトができたようです。その名も「ダイガク.TV」。


株式会社ヒトメディア(本社:東京都港区、代表:森田正康)は15日、国内の大学に関する動画コンテンツで構成された独自サイト「ダイガク.TV」をリリースした。ユーザー登録/サービスの利用は無料。偏差値以外の新しい大学選択の基準を提案する。
ダイガク.TV は、大学に特化した動画を集めた情報サイト。キーワード/エリア別で興味のある大学に関する動画を検索でき、サイト内での視聴率や高評価順の大学ランキングも掲載。学内の雰囲気や学生たちの特徴などをさまざまな形で統計的に見ることができる。

(中略)

なおサイト内の動画管理は、各都道府県の現役大学生を中心として構成された「ダイガク.TV事務局」が担当しており、動画掲載の可否はすべて学生目線で判断/決定される。学生独自の切り口で、真面目な内容からふざけたことまで多様なテーマで動画特集を定期的に更新。カリスマ大学生や教授のインタビュー、トピックメイキングなニュースなども提供していく。

大学がオフィシャルで提供するコンテンツは学長の挨拶や講義の紹介、キャンパスガイドなどのように、どうしても「堅く」なりがちで、ありのままの大学を伝えるにはちょっと情報が乏しい感じです。ありのままの大学を伝えるには、学生たちが普段の学生生活で何を行っているかを生で感じられるコンテンツが必要です。だからこそ、各大学は多大な労力を割いてでもオープンキャンパスを開催する訳ですしね。
(ちなみにいわゆる「一流大学」であればあるほど、オープンキャンパスの開催数は少ないと思います。まあ、大学に対する社会的イメージがある程度固定されており、積極的に情報発信しなくても受験生側が情報を収集するということもありますけどね。このあたりは大学のポジショニングにもよります。)

ダイガク.TVの面白いところは、事務局を学生が担当していて動画掲載の可否を学生の目線で決定していることでしょう。
今の学生の目線から見て、「これが面白い!」と感じられるコンテンツこそ、受験生が知りたい情報でしょう。もちろん、入学試験の難易度や学べる内容が一番気になるところだとは思いますが。

教員・職員といった、いわゆる「大学人」が作るのではなく、学生たちの積極的な意見を取り入れて大学の今を伝えていくということはとても良いことだと思いますし、もっともっと浸透していってほしい考え方です。

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