Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

NECビッグローブと東京造形大学・上智大学の学生が「EHON Project.β」を開始

high190です。

インターネットプロバイダーNECビッグローブ東京造形大学上智大学の学生と共同で「EHON Project.β」を立ち上げたそうです。
クリエイターの東京造形大学生を編集者としての上智大学生をサポートし、作品の公開をビッグローブが担当するという、面白い産学連携になりそうな予感。


インターネットプロバイダーNECビッグローブ(品川区)は9月11日、東京造形大学(八王子市宇津貫町)などの学生たちと共同プロジェクト「EHON Project.β(えほんプロジェクト)」を開始した。
同社は若手クリエーターの才能を発掘し、支援するプロジェクト「クリエイターズアリーナ」を立ち上げており、今回はその一環として企画。昨年11月から活動を開始した上智大学の非公式編集実践サークル「EDITON」の4人と東京造形大学メディアデザイン専攻領域の学生が共同でサイトを展開する。
リエーターとしての造形大生を編集者としての上智大生が支え、同社が作品公開の場を提供する形。「作品公開の場の提供やクリエーター同士のコラボレーションを支援することで、新しいエンターテインメントの創造に取り組む」と同社。
企画は今年4月に立ち上げ、制作作業に入るまでに8回、会議の場を設けた。参加する学生自ら話し合いをし、運営の枠組みからコンテンツの設計、果ては会議に適した席の座り方まで議論。議論の模様は「議事録」という名でブログとして残した。
昔話や小説などを題材に、イラストや地図情報などと組み合わせてウェブコンテンツとして再構成する。浦島太郎の物語をフランス料理のコースメニューに置き換えて楽しむ「Urashima Taro」や昔話のキャラクターが現代にいることを想定して、キャラクターになりきって書くブログ「なりブロ」など、現在7作品が公開されている。「『アゲ嬢なかぐや姫』『ほのぼの浦島太朗』『シンデレラ症候群なシンデレラ』など愛すべきキャラクターが登場した」と同社。
造形大ではこのプロジェクトを正規のカリキュラムの一つと認定。企画制作に参加した4年生の学生に対しては単位を与えるうえ、卒業制作の指導とも連動させる方針。

東京造形大学といえば、RPG風のオープンキャンパス用Webサイトを作ったことでも有名ですね。

さて、EHON Project.βに戻ります。

このプロジェクトは東京造形大学の正規カリキュラムと認定され、大学としては単位を与えて卒業制作の指導とも連動させるそうですから、もはや立派な「プロジェクト」になっています。プロジェクト・ベースド・ラーニングが最近の大学におけるひとつのトレンドになっているそうですが、このプロジェクトのような取り組みは積極的に単位として認定していってもいいのではないでしょうか。
もちろん、芸術系の大学であるからこそ、こうした取り組みを単位として認定できるということもあるでしょうけれど。
いずれにせよ、面白い取り組みだと思います。

ちなみにクリエイターが造形大、編集者が上智大となっていますが、この学生たちの個人的な繋がりからプロジェクトに結び付いていったんでしょうか?プロジェクトの議事録もしっかりブログ形式で公開されています。

このプロジェクトのメインメンバーは東京造形大学の4年生ですが、プロジェクトは後輩たちに引き継がれていくんでしょうか?その辺も気になりますね。

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