Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

大学の情報公開指針作りを文部科学省が検討することに

high190です。

文部科学省が大学の情報公開指針作りを検討するため、秋以降に中央教育審議会部会で議論することになったそうです。


文部科学省は14日、受験者数や入学者数、学生の卒業後の進路などの情報を大学に積極的に公開してもらうため、公開が必要と考えられる項目や方法を定めた指針を作ることを決めた。秋以降、中教審の部会で議論する。
指針を示すことで受験生の進路選択の参考になるほか、大学側も積極的に改革に取り組み教育内容を向上させる結果になることを狙う。
全国に765ある大学すべてがホームページで情報を公開しているが、多くは学部や教育内容の紹介といった基本的な情報にとどまっているのが実情。文科省は学生や教員の数、財務状況、外部評価の結果などを指針に盛り込むことを想定している。
文科省は「社会への説明責任を果たすために積極的な情報公開が必要」として、公開が不十分な場合、ペナルティーの必要性も考慮。情報公開に向けて学部や学科、研究室の情報をまとめる専門部署設置の支援も検討している。

ちなみに大学における情報公開については、平成17年に文部科学省高等教育局長から各大学長宛に通知が出ています。

(上記より一部抜粋)

各大学におかれましては、以上の点を踏まえ、教育研究活動等の状況に関する情報として、例えば、当該大学の設置の趣旨や特色、開設科目のシラバス等の教育内容・方法、教員組織や施設・設備等の教育環境及び研究活動に関する情報、当該大学に係る各種の評価結果等に関する情報並びに学生の卒業後の進路や受験者数、合格者数、入学者数等の入学者選抜に関する情報等の一層積極的な提供を行っていただきますようお願いいたします。

私見ですが、一度出した通知があるのですから、再度指針を作るよりも大学設置基準の中に織り込んでしまってはどうかと思うのですがいかがでしょうか?もはやWebサイトを持たない大学は存在しないのですから、必要要件のひとつとして設置基準上に規定してしまうのも手だと思うのですが。

大学側の自助努力を要求するのではなく、政策として公開を義務付けてしまうのもありだと思うのですがね。各大学は文部科学省の方針に従って動きますし。

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