Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

生きるか死ぬかはもはや目の前

high190です。
そろそろ来年度の入学者募集も佳境に入ってきたかと思いますが、入試課にお勤めの方々、夏バテなどしてませんか?オープンキャンパスAO入試などこれからさらに忙しくなると思いますが、体調には気をつけて仕事をしたいものですね。

さて、今日はちょっと大学関係者には重い話を。

これらの「負け方」には共通性がある。
それは「トレンドを追う」ということである。
他で成功した事例を真似する。
これは三流のビジネスマンが大学経営にかかわった場合に必ずやることである。
これは経営学では「好天型モデル」と呼ばれる。

「生き延びる」という言葉自体がマイナスのイメージに溢れていますが、確かにここ数年の学生募集における競争激化にさらされている大学にとってはぴったりの言葉かも知れません。“三流のビジネスマンが大学経営にかかわった場合”というフレーズがとても重たいですね。民間企業から転職して大学職員になる人は相当数いると思いますし、プロパーだけでない職員構成にすることも組織力を高める上で重要だと思います。
ただ、私は内田樹さんの意見に賛成で「独自性のある大学」を構築できなければ今後生き延びることは難しいでしょう。私立大学に限った話ですが、創立者による建学の精神を深く理解し現代にアレンジする力が必要なんではないかと思います。私立学校が存在する上で創立の理念というものはアレンジできても根本を変えることはできません。つまり、あらかじめ定められた方向性を現代の社会情勢・経済状況などを勘案して高い教育効果を上げつつ、受験生にインパクトがあるものでなければならないのです。

他大学の視察も大切ですが、そこからいかに建学の精神から逸脱しない形での改革案を提示できるか。これはユニバーサル段階に入った現在の日本の大学人に最も求められていることではないでしょうか。

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