Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

「ちょっと違った視点」の大切さ

high190です。
4月に新しい部署へ移ってから、はや1ヶ月。前任者から引き継いだ業務も色々問題を起こしながら、何とか上司・先輩に相談しながらこなしてきました。どうにかこうにかやっているうちに時間が過ぎ去っていくように思えます。ただ、忙しいときにこそ今までとはちょっと違った視点で物事を見直してみて、その中から次の行動の指針を見つけたいところです。
そんな時にこんな記事を読んで「そうだよなー」と思ったのでご紹介します。

ちょっと古い話題になってしまいますが、船場吉兆の料理使いまわしに関する記事です。
1).(高級)料亭の常連客は(庶民の敵である)特権階級である
2).特権階級が料亭を利用する目的は密談や接待である

元記事の著者は、上記2点から「食事が主目的でもない特権階級に残飯が出されることに何の問題があるのか」という見方を示されています。

「特権階級は庶民の敵なのか」「庶民の敵へなら残飯を出して良いのか」といった論点はここでは横に置いておくとして、世間が一般的な常識に即して「食べ残しを他の客に出すなんて言語道断だ!」と騒いでいる中で、「別の視点から考えるとこうだよね」と提示する/提示できるというのは、素晴らしいことですよね。見習いたいものです。

食べ残しを他の客に提供していたという船場吉兆の話。高級料亭は料理を楽しむというよりも、何らかの政治的駆け引きや密会に利用されることが多くて、そんな人たちは料理なんて食べないんだから作るほうのモチベーションも下がる。という話かと。

一般的?というか、メディアで報道されている内容とは一味違って、問題の所在がどこにあるのか理解しやすくなります。一面的にではなく、多面的に分析することで本質が掴みやすくなる。何故を5回繰り返すのと同じですね。

これって、大学教育にも言えることで一番重要なのは講義で学生に話した内容を、学生自身が違った視点で見れるかどうかなんじゃないかと思うんですよね。特に経済・経営系の講義の内容だけを追いかけると、不思議なことに自分があたかも経営できるような気がしてくるんです。何ていうか、教科書の内容で机上の空論を延々としゃべっている感じ。そんなことではいけないし、社会に出て大学の学問が全く役に立たない。

仕事でもそうですけど、学生時代にそういった多面的に分析する癖が付くか付かないかでは、その後の成長に雲泥の差ができるんじゃないかと・・・

現在の自分の仕事振りをみてそう感じました。。。

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