Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

大阪初芝学園と学校法人立命館が教育と経営に関して提携すると発表

high190です。
大阪に拠点を置く大阪初芝学園と学校法人立命館は教育と経営における連携を実施するため、法人間で協議を始めるそうです。
つい先日、関西学院大学千里国際学園が合併に向けた協議を行うことに関する記事を掲載しましたが、またしても関西では学校法人の連携に関するニュースが飛び込んできました。

学校法人立命館京都市中京区)と大阪初芝学園堺市)は13日、教育と経営における連携に向けて法人間で協議を始める、と発表した。大阪初芝学園の小中高校の系列化も視野に入れ、立命館大への進学コースの設置などの検討を進める。
大阪初芝学園は、大阪府和歌山県で高校3校、中学3校、小学1校、幼稚園1園を運営している。私立中・高校の競争が激しくなる中、生徒の確保に向け、立命館に今年3月、連携を申し入れた。
立命館京都市宇治市守山市などに中・高校があるが、人口の多い大阪府南部への進出を課題としており、大阪初芝学園との連携を決めた。近く法人間での協議を始め、年度内に具体的な連携内容を詰める。
小中高教育の質の向上と経営強化に向けて教職員の交流を進めるととももに、大阪初芝学園の中・高校に立命館大などへの進学コースを来春にも設置するなど、大学まで一貫した教育体制を構築し、児童と生徒の確保をめざす。
大阪初芝学園は、うどんチェーン「グルメ杵屋」の創業者椋本彦之会長が理事長を務めていたが、学校施設の虚偽申請や簿外処理による政治献金、当時の大阪府副知事などへの接待、グルメ杵屋から学園への出向などが問題となり、今年1月に辞任している。
初芝高(堺市)など大阪初芝学園の高校は、関西大と「高大接続パイロット校」の協定を結び、高大連携教育や関大への推薦入学の拡大を行っている。今後、協定の継続についても検討する。

ちなみに大阪初芝学園の設置校である初芝高校では、関西大学との高大連携を実施済なんですが、そのあたりの“駆け引き”は今後どうなるんでしょうか。立命館ではこれまでも系列校を拡大してきた経緯がありますし、今回の提携では教育と経営について協議することになっている以上、関西大学とも今後の計画についての話し合いを行っているはずです。
ある意味では、立命館大学関西大学の“場外戦”のような位置づけでもある訳ですよね。全国的な知名度でいくと立命館大学の方が上でしょうか?そのあたりも含めてこの場外線を見守りたいところです。大阪初芝学園としては、やはり前理事長の問題発覚がそれだけ痛かったところだったのでしょうか。

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