Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

横浜国立大学のネコ募金

high190です。
横浜国立大学には「ネコ募金」なるユニークな取り組みがあるそうです。どうやらきっかけは近隣にお住まいの方が自主的に実施していた猫の保護活動のようですが、紆余曲折を経て、大学側が支援することになったみたいです。

横浜国大の学内6カ所に、かわいらしい「ネコ募金箱」が置かれている。
このネコ募金の生みの親は、近くに住む野方みどりさん(62)だ。11年前から、学内の猫に餌をやり続けている。不妊去勢手術をするための信頼関係を作るのが目的だ。餌をあげると、ほかの場所でゴミあさりをしなくなる効果もある。餌代も手術代も実費だった。
当時、キャンパスに猫の数が増え、猫同士のけんかや近親相姦(そうかん)が絶えなかった。「このままじゃ猫が可哀そうだし、大学がきれいになればいいと思って」始めた。当時50匹いた猫は20匹にまで減った。「猫がいなくなってほしいわけではないの。猫をかわいがることで、命の大切さを知り弱いものをいたわる心も育つのよ」。猫が快適に暮らせるようにと、寝床も作った。
はたから見ると、「餌をあげて、増やしているのではないか」と、理解してもらえない日々が続いた。大学に、資金の援助を求めても認められなかった。だが、経営学部の助手である松田知恵子さん(58)らが、協力してくれた。
野方さんの陳情で、大学が動き出したのは、今から2年前。野方さんを同大学市民ボランティアとして委嘱すると同時に、「ネコ募金箱」を設置し餌代に充て、不妊去勢手術の費用の一部も大学が負担することになった。
今年4月には、野方さんがメンバーを集めた「横国猫サークル」ができた。餌やりや猫の世話を、野方さんと協力しながら行う。工学部1年の阿部麻由乃さんは「猫が好きだし、ボランティアにも興味があった。猫が快適に暮らしていけるように気を配っていきたい」と話す。
「ゴールのない活動だが、大学側が協力してくれるようになったことは、本当に感謝している」。野方さんの地道な活動がようやく認められ、人間と猫の共生の輪が着実に広がっている。

私のプロフィール写真は実家の猫を写したものですが、私自身猫好きです。このような活動は周囲の理解を得ることが難しいのですが、野方さんの地道な努力が報われたということです。大学としてキャンパス内にいる猫に対して、責任を持って接するというのはなかなか素敵なことなのではないかと思います。

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