Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

OECDが大学・大学院の国際的な評価方法を研究へ

high190です。
OECDが大学の国際的な評価方法を導入するための研究を実施することになったそうです。

経済協力開発機構OECD)の非公式教育相会合が11、12日の2日間、東京・青海の東京国際交流館で開かれた。
「高等教育の成果の評価」をテーマに、これまで国際的な統一基準がなかった大学・大学院の評価方法の導入に向け、今後、OECDが研究を始めることで合意した。
会合には、30の加盟国のうち韓国やドイツなど20の国・地域の代表者が参加。OECDが主に加盟国の15歳を対象に実施している「国際学習到達度調査(PISA)」を参考にした、新たな評価方法の導入について話し合った。
その結果、OECDが大学・大学院の評価方法の導入に向け、本格的な研究を開始することで各国が一致した。OECDは、導入に前向きなスウェーデンやスペイン、韓国、日本など数か国の大学の協力を得て、2009年までに評価方法や課題などの研究を実施する。評価の対象になる専門分野としては、国際的な共通点が多い工学や経済学、自然科学などが挙がった。
ただ、「結局は大学のランキングにつながるだけだ」(オーストリア)「我が国の大学団体は反対している」(カナダ)など消極的な意見も出された。
議長を務めた渡海文部科学相は、会合後の記者会見で、「グローバル化の中、高等教育の評価を国際的に考えることは意味がある。大きなテーマとして取り上げていかないといけない」と述べ、導入に前向きな姿勢を示した。

大学の国際的な評価基準ができれば、国際的に大学教育が評価できるようになります。その反面、上記記事の指摘にもあるように大学のランク付けにしかならないという意見もあります。評価基準を作成し、そのもとで大学教育が良い方向に向かっていくなら国際的に定める意義もありますので、評価基準を作成した上でどのように基準を各国の大学に適用していくかが問題となりそうです。

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