Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

周年行事に合わせて大学をブランディングできるか

high190です。
今年に入ってから、「大学のブランディング」という言葉をよく耳にするようになりました。特に有名なのは明治学院大学ブランディングプロジェクトでしょうか。

著名なデザイナーを起用して、大胆に大学のイメージを変えることに成功しました。ただ、卒業生には賛否両論あるみたいですけどね。その他にも明治学院大学YouTubeを広報用に採用したり、大学ブランディングの先導者として色々な取り組みをしています。

ただ、学内で学生と教職員が頭を捻って考えるということにも意味があるような気がします。やはり大学は学びの場なので、企画を考えるような場を提供することもひとつかなと。
若干話がずれましたが、北海道の小樽商科大学では創立百周年に合わせて大学グッズの充実化を図る計画を打ち出しており、協賛企業を募っているようです。

「大学グッズの担い手企業、広く求む」−。小樽商大は、大学グッズの認証基準やマークなどを定めて運用する「商大グッズプロジェクト」を発足させた。四年後の創立百周年に向けてグッズの充実を図り、これまであいまいだった条件面を整備、製作できる企業を募集している。
同大は今年五月に「商大グッズ専門委員会」を学内に設置。ルール作りを進めてきた。認定基準は「イメージを損なわない」「研究や伝統、卒業生が経営する企業など大学と関連がある」など五項目。同委が類似商品の存否や市場での商品適性、継続的な製造・販売の可否などを審査。合格グッズには認証マークを張る。企業は売り上げの3%をマークの使用料として大学側に納める。
グッズは大学生協などで販売。在学生二千五百人や卒業生組織「緑丘会」二万千人が当面の販路先になる。同委が実施した在学生へのアンケートでは、クリアケースやノートなどの文具、携帯電話用ストラップなどの人気が高かった。
国立大学法人化後、大学グッズの製作、販売は全国各地で盛ん。同大でも昨年三月から、地元の企業と協力して日本酒と酒まんじゅうを販売している。一方で、新規参入する場合の窓口や方法、金銭の取り分などが未整備で、明確なルール作りが課題だった。問い合わせは小樽商大総務係(電)0134・27・5206へ。

この取り組みは面白いと思うのですが、ちょっと気になるのが「商大グッズ専門委員会」なる組織。大学って何でこうも委員会が好きなのでしょうか?あくまで合議制でやると?企業とはガバナンス形態が異なるので、様々な専門性を持った教員・職員・学生の意見を「集約」させるには委員会も適しているかも知れませんが、実行力という点では不明瞭な意思決定プロセス+継続性の無さにより、「作るだけ作って後はほったらかし」状況になることがままあります。

小樽商科大はそうした問題をクリアできるのでしょうか?