Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

大学内の放置自転車リサイクル 学生に無料レンタル

大学で通学二輪車許可の取りまとめをしているhigh190です。
本学では原動機付き二輪車と自転車による通学を「許可制」にして認めています。
ただ、どうしてもちゃんと許可を出さずに通学したり、許可証がない自転車を放置する学生が出てきます。これは全国の大学で通学二輪車を管理している大学職員が必ず?悩むことなのではないでしょうか。

そんな大学内の放置自転車をリサイクルし、ビジネスにしてしまったという企業があります。

大学キャンパス内の放置自転車活用ビジネスに取り組むバイク買い取り業のバイクオフコーポレーション(福島県いわき市)が7月、リサイクルした放置自転車に企業広告を取り付け、その収入で学生に無料で自転車を貸し出す新事業を、東北大で始める。来年までに全国の大学で事業を展開する計画。同社は「放置自転車問題の解決に貢献しながら、何とか採算ベースに乗せることができそうだ」と話している。
2005年は東北大と協力して放置自転車359台を無料で回収・修理し、約100台を一台3000円で学生に販売した。昨年は山形大、福島大、茨城大、静岡大を加えた5大学で計約1300台を回収し、約200台を売った。
放置自転車がなくなり、学生は廉価で中古自転車を買える一石二鳥のサービスとあって、大学や学生からは好評だったが、「ビジネスとしては採算が合わなかった」(同社)という。せっかくリサイクルして販売した自転車を、学生がまた放置してしまう問題も出ていた。
新事業では、回収・修理した自転車を、同社が所有しながら学生と無料のレンタル契約を結ぶ。自転車を使わなくなった学生は、同社に返却する。協賛企業を募り、かごの前部やチェーンケースなど5カ所に広告を張り付け、収益を確保する戦略だ。
回収台数が増えれば、回収や修理の業務を、運送業者や地元の自転車販売店に委託する。
手始めに東北大で7月、50台を学生や大学職員に貸し出す。東京や関西、九州の国立大とも交渉中で、来春までに約30の大学で事業を始める予定。広告主としては、優秀な人材の確保を狙う企業や、学生に人気の高い商品を製造販売する企業などを見込む。協賛企業の広告は同社のホームページにも載せる。
バイクオフコーポレーションの枝村圭一郎常務は「昨年までのリサイクル販売は、企業イメージの向上が主眼でボランティアに近かった。新事業は収益の確保も望め、全国に拡大できる。将来は大学のほか、自治体とも取引したい」と意気込んでいる。

地方出身者の学生は、こちらに来てから新規に自転車を購入する人が多いようです。
しかし、自転車って引越しのときに持っていくのが面倒なんですよね。私自身、引越し時に自転車の取り扱いに困りそうだったので、今の住居に移るまでは自転車を持っていなかったですし。

このビジネスの面白いところは、広告収入を主要な収入源とすることで学生や教職員に対しては無償で貸し出しをするところです。大学の学園祭なんかでは、結構自転車を活用することが多いです。そんな時に何台か借りておけば新規に購入する必要もありませんし、イベントが終われば返却できるので、学内に置きっぱなしということもありません。

資源の再利用という点でも大学のアピールに繋がることですので、これを取り入れる大学がたくさん出てくるといいですね。私もこういった取り組みがあることを、上司に提案してみようと思います。