Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

九大が地球に優しい講座 石炭の有効活用伝授 アジアの技術者育成

high190です。
東大がサステイナビリティ学に関する「エネルギー持続性フォーラム」を産学連携で行っていることは過去にもお知らせしました。

[過去記事]
昭和シェル、東大と地球持続性戦略で産学連携研究](2007/03/01)

九州大学では、来年4月に「石炭等化石資源COE」(仮称)による研究機関を設立するようです。

九州大学が、アジアを中心とした国内外の学生や社会人を対象に、石炭エネルギーの有効活用策を伝授する教育・研究機関を来年4月に創設する計画を進めていることが23日、分かった。中国などアジア各国の経済成長で燃料資源の争奪が激しくなる中、埋蔵量が豊富な石炭を効率よく使うことで、日本の資源確保や地球温暖化防止、さらに光化学スモッグなど大気汚染の抑制に役立つ組織を目指す。
教育・研究機関の名称は「石炭等化石資源COE」(仮称)。COEは「センター・オブ・エクセレンス」(卓越した研究拠点)の略。主な教育内容は、石炭のガス化や油化(液化)のほか、石炭の燃焼効率を高める利用法や環境汚染物質の除去法、二酸化炭素(CO2)など温暖化ガスの抑制策を検討している。
入学試験で受講者を選抜し、2年で学位を修得できる。初年度の定員は、10人程度を予定。九州電力新日本製鉄に講師派遣などで協力を要請しており、産学連携で臨む方針だ。
所在地は九大の筑紫キャンパス(福岡県春日市)か、箱崎キャンパス(福岡市)で、今秋にも準備室を設ける。九大は経済産業省に予算を申請中で、認可されれば、3年間で約1億5000万円の事業費が支給される見通しだ。
地球温暖化や大気汚染問題は、国境を越えて深刻化し、今月に九州を襲った光化学スモッグも中国の環境汚染が原因との見方がある。九大関係者は「エネルギー需要が急速に高まるアジアで、石炭利用の技術をリードし、省資源化と地球環境保護に役立ちたい」としている。

近年、バイオエタノール等の活用について研究が進んでおり、石油に代わる代替エネルギーが注目を集めています。
また、今年に九州で発生した光化学スモッグについても、中国の環境汚染の影響が日本にも及んでいるとの見方もあります。このプロジェクトでは優秀な技術者を育てることで、学術面からの解決を目指しています。
環境教育と同時に代替エネルギーの模索を行うこの取り組み、アジアからの留学生増に繋がるでしょうか。