Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

読んでみて面白かったビジネス書

今日は私が読んだ中で面白かったものをご紹介します。

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

この本で出てくるのがTOC(Theory of Constraints)という理論。日本語訳すると「制約条件の理論」というらしい。
主人公である工場長のアレックス・ロゴが大学時代の恩師であるジョナから経営改善のアドバイスを受け、不採算部門の工場を三ヶ月で立て直すというのがごく簡単なストーリーの説明です。
詳細は解説。(出典:amazon.com

私は大学時代に経営学を勉強していたが、ここの科目が横断的に繋がらないのが不満だった。何だか色々な考え方があるのだけれど、どうも頭の中でまとまらないことが多くて困った。こういった本に出会うことで自分なりに頭の中を再構築して結び付けられたと思う。特にこの本の冒頭に出てくる「企業の本当の目的とは何か」という問いに主人公が答えるところなんかは、ある意味教科書どおりの答えなんだけど、私だったら即答できない。恩師のジョナが言う、「当たり前だと思われていることこそが本質で、その原則に従っていくことが重要である」という考え方は、戦略的思考に基づいていないと実践できない。場面ごとで判断根拠が変わるようではいけないということだ。
ドラムバッファーローブの考え方も参考になった。
主人公は、子どもとのハイキングで目的地までの到達時間を設定して、達成度を測るのだが、そこで歩く速度の遅い子どもに注目。全体の作業速度を決めるのはボトルネックであることを突き詰め、工場の生産ラインでの問題に気が付く。例えが分かりやすいので、理解しやすい。
この本は何度読み返しても面白いので、ご一読をおすすめします。