Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

九州産業大学が産学官連携でグラウンドの一部に太陽光発電パネルを設置

high190です。
九州産業大学では、福岡県宗像市と株式会社サニックスとの産・学・官の協働による太陽光発電所をキャンパス内に設置することにしたそうです。


太陽光発電所の建設が大学のキャンパスでも始まろうとしている。福岡県にある九州産業大学の広大なグラウンドの一部を利用して2MWの太陽光発電所を建設することが決まった。太陽光発電システムを販売するサニックス、地元の宗像市と大学の三者による連携で実施する。

太陽光発電所を建設する場所は福岡県の宗像市にある九州産業大学のグラウンドの一部で、約3万7000平方メートルの広さがある。
この敷地にサニックスが約6700枚の太陽光パネルを設置して、2MW(メガワット)の発電を可能にする。2013年春に着工して、6月から発電を開始する計画だ。
太陽光パネルはサニックスの中国にある子会社で製造したものを使用し、発電を開始した後の運用もサニックスが担当する。地元の宗像市は7月から「宗像市大規模太陽光発電設備設置促進条例に基づく税制優遇措置」を施行しており、発電設備の固定資産税を免除している。九州産業大学のキャンパス内に建設する太陽光発電所も対象になり、最長5年間の課税が免除される。
発電した電力は全量を九州電力に売却する予定である。年間で200万kWhの電力量を想定しており、固定価格買取制度によって年に8000万円の収入を見込む。サニックスの投資額は約5億円で、早期のコスト回収が期待できる。

元々、宗像市が税制優遇措置を打ち出したところ、太陽光発電システムを販売するサニックスが間に入り、広い敷地を持つ大学キャンパスを活用することになった訳ですね。大学側のメリットとしては、土地の賃貸借収入が見込めることと地域連携のきっかけ作りにもなります。これは個々の大学によって異なりますが、遊休地を持っている大学は少なくないでしょうし、資産の有効活用という観点でも興味深い取り組みです。それぞれの事業者がプレスリリースを発表しています。



なお、当社の社会貢献活動の重要拠点である宗像市においては、本年7月1日に「宗像市大規模太陽光発電設備設置促進条例に基づく税制優遇措置」が施行され、大規模太陽光発電事業者への支援制度が万全であり、また、本件事業に賛同いただいた九州産業大学からは、宗像市に所在する同校所有地を本件事業用地として賃貸借にて提供いただくこととなりました。このため、当社を含む三者は環境問題への積極的な取り組みが社会的使命であるとの視点から産学官で相互協力し、本件事業を実施する運びとなりました。

自然エネルギーへの関心が高まっている今だからこそ推進する意義の高い事業ですし、広い校地を有する大学にとっては遊休資産の有効活用という点でも注目すべき事業ではないかと思います。