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Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

大学職員の国際対応力を強化する国際教育交流担当職員長期研修プログラム(LEAP)

Diary Staff Development

high190です。
職員にも海外大学等への派遣研修を行う大学なども出てきているように思いますが、国立大学法人独立行政法人の国際教育交流担当職員を海外大学に派遣するプログラムがあることを知りました。
名称は「国際交流担当職員長期研修プログラム」、英語の頭文字を取ってLEAP(Long-term Educational Administrators Program)と呼ばれているそうです。

以前にLEAPへ参加された方が、自身の経験をまとめてWebに掲示されているのを見つけましたので、ご参考までにお知らせします。


国立大学等国際教育担当職員養成事業は、国立大学の国際関連業務担当者の養成を目的とし、毎年10名前後の国立大学職員が本事業のもと約一年間米国にて研修を受けています。
前半の7ヶ月はモンタナ州立大学において英語研修、米国の高等教育等についての講義をうけ、さらに同大学の事務局にてインターンシップも行われます。
後半5ヶ月は参加者毎に全米の公立大学に派遣されインターンシップを行います。今年度の派遣先としては、アリゾナ大学・カリフォルニア大学・ノースカロライナ大学等。

この方は2004年にLEAPに参加されていたようです。毎年10人前後の国立大学職員が米国で研修ということです。英語研修を手始めにアメリカの高等教育についての講義を聞いて、最後は現地の大学でインターンシップと随分内容の濃いプログラムであるように思います。現地でのコミュニケーションを考えると、ある程度の英語力がないと参加するのも厳しそうですね。LEAPについては、モンタナ州立大学のWebサイトでも紹介されています。


LEAP is a year-long professional development program. Its goals are to help participants improve their English, learn about the U.S. higher education system, and learn about the operations and programming of international programs offices. LEAP participants are staff at Japanese universities and employees of MEXT, the Japanese Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology.
LEAP begins with a six-month stay in Bozeman, MT, home of Montana State University (MSU). While at MSU, participants attend intensive English classes; work as an intern in a campus office; go to the national NAFSA conference; attend a series of focused “colloquium” presentations on topics related to university and international program operations; and give a group presentation about Japanese culture. They are then assigned to another U.S. university to do a six-month practicum internship in an international programs office. LEAP ends with a visit to Washington, DC, for a series of presentations from professionals working in various government, non-profit, and Presidential Association offices.

LEAPでの1年間研修の大まかなスケジュールが紹介されています。モンタナ州立大学で英語を学びながら「NAFSA」というアメリカに拠点を置く国際教育交流団体*1のカンファレンスに出席して日本文化についてのプレゼンテーションを行うとあります。結構ハードルが高そうなプログラムですね。
昨今、日本の大学も秋入学や国際化のことで様々な点から議論されていますけれども、日常業務の中から国際化していくとなるとやはり現場を通じて国際業務に精通した職員がいなければ不可能、という結論になると思います。特に、国際教育に対応するには語学力だけではなく、他国の高等教育制度などにも明るい必要があると思いますので、海外の大学でのインターン経験者を増やすことはとても大切でしょう。あとは、この研修に参加した職員のキャリアパスをどう考えるか?ということも個人的に気になります。平成20年の中教審答申「学士課程教育の構築に向けて」の中で、大学職員の職能開発についての言及がありましたが、その中には「国際交流を重視する大学であれば,留学生受入れ等に関する専門性のある職員も必要となろう。」との指摘もあります。*2
LEAPの対象は国立大学職員等であるため、私立大学職員にはあまり知られていない制度だと思いますので、LEAPに参加した方の経験談を聞く機会などがあれば、アメリカの大学でのインターンなども含め、面白い話が聴けそうですね。

*1:NAFSA:http://www.nafsa.org/ JAFSAによる解説:http://www.jafsa.org/global/nafsa/

*2:学士課程教育の構築に向けて(答申)http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1217067.htm