Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

海外大学の日本校の学長が求める大学トップマネジメントの資質とは

high190です。
平成20年4月から大学設置基準の改正でFDが義務化され、各大学でFD実施に関して様々な取り組みが行われていることと思います。
このうち、帝京大学には高等教育開発センターというFD活動を推進する全学組織が置かれており、FD関係の資料も公開されています。

今年度の第2回FDフォーラムの際、テンプル大学ジャパンキャンパスのブルース・ストロナク学長が講演しているのですが、その資料が興味深いものでしたのでお知らせします。
ちなみにテンプル大学ジャパンキャンパスは、外国の大学の課程を有する教育施設として文部科学省から指定を受けた教育機関です。


Leaders are Role Models

  • Integrity(誠実である)
  • Trust(信用できる)
  • Openness(寛容である)
  • Inclusiveness(包括的である)
  • Accountability(説明責任を果たせる)
  • Motivator(やる気を引き出す)
  • Change agent(変化をもたらす)

Presidential Selection is Critically Important

  • Look for the best(ベストを追い求める)
  • Look inside and outside(内部と外部に目を向ける)
  • Conduct a thorough search(全体の研究(search)を指揮する)
  • Bring in ALL stakeholders(全てのステークホルダーに利益をもたらす)
  • Use the search to(戦略的計画を策定するため、またそれを実行する人材を選ぶための探究(search)を行う)
    • create a strategic plan and
    • select the best person to carry it out

リーダーにとって必要な資質とはどのようなものであるかを分かりやすく示した資料ですね。ブルース・ストロナク学長は膻浜市立大学でも学長を務めていたこともあるため、こうしたコメントにも重みがあるように感じます。
また、Presidential Selection is Critically Importtantとあるように、学長にとって必要な資質は何か?ということが示されています。学長は大学行政管理職であるため、求められる資質が定義されているのは興味深いです。
同様に職員のトップマネジメントには、Leaders are Role Modelsが適用されると思います。特に管理者にとって部下のやる気を引き出す、という点が一番難しいのではないでしょうか。大学は非営利組織であるため、職員のモチベーションをいかに保つかが教育に大きな影響を及ぼす職場だと考えられるため、職員の管理職に求められる資質が部下のモチベーション管理なのかも知れません。