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Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

京都大学の音声認識技術が衆議院の会議録システムに採用される

学内委員会の議事録担当をしていたhigh190です。
大学は教員が所属する委員会や事務組織のミーティングなど、とかく会議が多い組織であると言われています。そこで職員を悩ませるのが議事録作成だったりするんですよね。私自身、複数の会議で議事録を作らなくてはいけなかった時があり、だいぶ苦労した思い出があります。
議事録作成もいい勉強にはなるのですが、いかんせん時間の取られる仕事であるため、もうちょっと効率化できないものかと常々考えていました。そうしたところ、京都大学衆議院の会議録を自動で作成する素晴らしいシステムを開発していたそうで、1年間の試験運用では89%が正確に表記されたそうです。


国会議員らの答弁を音声で直接認識し、会議録を作成するシステムを京都大が開発し、4月から衆議院で本格運用が始まった。開発にあたった京大学術情報メディアセンターの河原達也教授(情報学)が12日、明らかにした。難解な専門用語も多い国会の審議に関し、こうしたシステムを本格的に採用したのは世界で初めてという。
河原教授らは過去10年間の衆院の審議のうち、約100時間分の音声を自動音声認識システムに覚え込ませた。「えー」や「まぁ」などの言葉を削る機能も有し、昨年度1年間の試験運用では、89%が正確に表記されたという。
衆参両院とも優秀な速記者確保が難しいことなどから採用・養成を中止しており、速記技術に頼らない会議録作成システムの確立が課題となっている。衆院は4月から、本会議や予算委員会などを除き、新システムを全面的に導入。誤表記部分は速記者が修正しているという。

国会中継などを見ると議員の答弁には相当の数の専門用語が飛び交います。89%を認識させた実績はすごいですし、今後より精度が高まっていくことを考えると国会の会議録だけではなくて大学の会議録システムとして発売してもいいのではないか?と思ったりする訳です。大学の会議でも専門用語はたくさん使われますし、会議時間が長引いたりすることも多いですから。京都大学のWebサイトに会議録システムが導入されたことが掲載されています。


この音声認識技術は、一般競争入札を経て新会議録作成システムの開発を担当したNTT(NTT東日本、NTT研究所など)のシステムに組み込まれる形で導入されました(本学産官学連携本部を通じてライセンス供与)。
昨年度の試行において性能評価を行ったところ、会議録と照合した音声認識結果の文字正解率は89%に達していました。これを、速記者が専用エディタで修正・編集することにより会議録原稿を作成するシステムの有用性が検証され、本格的な運用となりました。
会議録作成以外の今後の展開としては、講演や講義などを対象とした字幕付与への取り組みを行っていく予定です。

議事録の自動作成システムという点では、既に同種の製品が企業等から発売されていますけれども、国会会議録の作成に導入されたという実績は大きいです。
また、今後は講演や講義などを対象にした字幕付与などの技術展開を行っていくということで、ノートテイカーのような学生支援の分野での広がりも期待できそうですね。