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Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

日本体育大学の元理事長に裏口入学を斡旋していた疑惑が浮上?

Diary

high190です。
日本体育大学の元理事長が裏口入学に加担していたという疑惑が浮上しているそうです。
日体大は著名なスポーツ選手や体育教員を多数輩出している大学ですが、疑惑が事実であれば大きな問題であるといえます。


大学スポーツ界の名門、日本体育大学(東京都世田谷区)の経営母体、学校法人「日本体育会」の元理事長が90年代の数年間にわたって、複数の受験生の保護者から1人あたり100万〜300万円の現金を受け取って同大に推薦入学させ、野球部に入部させていた疑いがあることが8日、分かった。現在も学校法人の理事を務めている元理事長はこの日、本紙の取材に金銭の授受を否定した。しかし、日体大側は近く詳しい調査を始める模様だ。
元理事長は体育学部の教授を務める一方、1966年から32年間、野球部監督、その後同部部長、総監督として活動。2002年6月からは日本体育会の常務理事に就任、05年6月からは3年間、理事長をしていた。学校関係者らによると、金銭の授受は野球部監督、理事時代に集中していたという。
西日本在住の男性は90年代のある春、大学の同窓で当時監督だった元理事長に「息子を入学させたいが、高校時代の野球の実績が乏しい。何とかしてもらえないか」と相談したところ、元理事長は「何とかできるかもしれない」と答えた。
その年の秋、男性は元理事長から都内ホテルの飲食店に誘われた。男性が無地の封筒に入った300万円を手渡すと、元理事長は「そんなに気を使わなくていいんだよ」と話し、背広の内ポケットにしまったという。
その後、男性の息子は推薦枠で合格。野球部で活動し、卒業している。男性は「良くないこととは思ったが、野球の実績がない息子を入学させる近道だと思った」と語った。ほかにも同様のケースがあり、本紙が確認できただけで600万円が支払われていた。
同大には約40の運動部があるが、推薦枠は各部長らが協議し、部活動の実績などに応じ、決定される。例年、推薦枠は500人で、野球部には十数人の枠が割り当てられる。
推薦枠の対象となる生徒は全国高校総体、国体、全国選手権などへの出場が原則。この結果を基に大学側が生徒に声をかけ、例年8月に各運動部の練習に参加させて実力を測る「セレクション」を実施している。
当時、推薦合格者に明らかなバラツキがあったことから「選定方法がおかしいのではないか」という声が出ていた。合格者の最終決定は教授会での承認が必要だが、元理事長は野球部だけでなく、学内にも強い影響力を持っていた。

学校法人日本体育会の理事については、web上で公開している法人概要から確認することができます。


記事を読んでいて、私が疑問に感じたのは「合格者の最終決定は教授会での承認が必要だが、元理事長は野球部だけでなく、学内にも強い影響力を持っていた。」という部分です。
学内政治力のある人材であるとしても、自分が関わる部の推薦入学基準を捻じ曲げることは倫理観に欠ける行為だと思います。また、同時に組織的な抑止力が働かなかったことにも注目する必要があります。大学においては教授会に大きな権限がありますが、こういった問題に関して内部監査を行う部署を設ける必要があるのではないでしょうか。機関決定が妥当なものであるかどうかの業務監査は、大学の適切な運営を担保するものです。

公表されている平成23年4月1日付の組織図を見る限り、内部監査を行う組織は置かれていないようですので、時限措置の委員会等ではなく、業務監査を専門に扱う部署があった方がいいかも知れません。
この問題について大学は調査する意向を固めており、記者会見には発表するそうですので、どういった結果が公表されるのかに注目が集まるのではないかと思います。