Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

国立国会図書館が電子化した絶版本を大学などに配信する予定

high190です。
国立国会図書館が所蔵する書籍のうち、絶版本などの入手困難な出版物で電子データ化したものを全国の公立図書館や大学図書館などに配信する計画があるそうです。


出版関係者や有識者でつくる文化庁の検討会議は27日、国立国会図書館が電子データ化した蔵書のうち、市場で入手困難な出版物について、全国の公立図書館や大学図書館などに画像データを配信し、閲覧できる仕組みを整備すべきとの中間報告をまとめた。秋ごろの最終報告作成を受け、文化庁著作権法の改正作業に入る。
国会図書館は昭和43年までに刊行された出版物など約89万冊を電子化している。中間報告によると、配信の対象は、これらのうち長期間にわたって重版されていないなどの理由で市場での入手が困難な出版物。
配信先の図書館での利用方法は閲覧のみで、プリントアウトは認めない。同時に閲覧できる人数も、国会図書館の所蔵冊数までに制限する。著作者や出版社の利益を不当に侵害しないよう配慮することで、無償提供が可能とした。

該当するのは文化庁電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議のようです。3月24日に第6回の検討会議が開催されており、資料が公開されています。

プリントアウトを認めず、同時閲覧人数を制限するということは、具体的にどのような形態を取ることができるでしょうか。現時点ではデスクトップPCでの閲覧が主になるでしょうが、例えばipadのようなタブレット端末を用いることも増えていくでしょう。

冊子メディアの重要性を理解しつつ、国会図書館で所蔵する書籍を電子化して配信すること自体に大きな意義があると思います。