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Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

教員で後を絶たない精神疾患。抜本的な対策はあるか

Diary

high190です。
学校現場で精神疾患を患う教員がたくさんいるのは周知の事実です。そのことに対しての対策をどうするのか、これは喫緊の課題といえるでしょう。


教職員の精神疾患の大きな原因は、学校現場での業務過多と考えられているという。文部科学省は平成16年度から自治体の教委に通知を出し、これを受けて、都道府県と政令市の約80%が業務軽減策を講じてきた。ところが、学校現場の校長からは「少しぐらい業務軽減しても教員の忙しさは変わらない」といった声が聞かれる。授業の準備や生徒指導だけではなく、「保護者への対応も大きな負担」と“直訴”する教職員もいるという。
ただ、文科省の調査では負担軽減策が未実施でも、休職が減っている自治体もある。政策研究大学院大学の戸田忠雄客員教授は「忙しいのは民間企業も同じ。教師の本来の仕事は、授業と子供、親への対応のはずだ」と話す。
自治体では教職員へのカウンセリングなども行っているが、それでも精神疾患が増え続ける現実をみれば、対策の効果は残念ながら、ないのではないか。来年度から小中学校の35人学級を実施し、教員増を図って対策を講じるというが、これも根本的な解決につながるとは到底思えない。対策には、採用する教職員の資質の問題から見直すといった大胆な発想が求められているのではないか。

採用する教職員の資質の問題、とありますが、これは教員免許制度を改正せよと言っているのでしょうか。
現在、文部科学省では教員免許制度の改正案として、正規教員として教壇に立てるのは修士課程修了者とする新制度を検討しています。
この改正案については様々な議論があるとは思いますが、教員の資質。能力向上に向けて一定の対応は検討されているということです。

また、モンスターペアレント対応の負担を軽減するために東京都港区では弁護士の相談制度を導入しています。
港区教育委員会の会議議事録を見てみると3〜4校を1名の弁護士が担当するという体制のようです。

このように教員の負担を減らす取り組みや教員の資質・能力向上に向けた取り組みは、徐々に進展を見せてきています。
ただ、「抜本的に改革する」「大胆な発想」というのはちょっと現在の学校現場から考えると無理があるように思います。使える予算も限られ、家庭教育・社会教育は崩壊してしまっている中で大胆な発想に答えを求めたくなるのは分かりますが、教育の場合、政策の効果が表れるのに時間がかかるため、大きな変革にはリスクが伴います。教員の資質に答えを求めるよりも、校務運営に携わって事務面から教員をサポートする人事制度を導入するなど、学校の制度面から変革していくことが必要ではないかと思います。