Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

大学生にとって大麻はすぐに手に入るもの?

high190です。
関西地区の大学が新入生向けのアンケート調査を実施したところ、大麻の入手を可能と答えた学生が6割を超えたそうです。


関西大、関西学院大同志社大立命館大は21日、今春入学した大学1年生を対象にした「薬物に関する意識調査」の結果を発表した。
大麻入手が「可能」と答えた学生が6割を超え、前年の調査の3割から急上昇。大麻の使用現場を周囲で「実際に見た」との回答も941人にのぼり、学生の間に薬物汚染が広がっていることを浮き彫りにした。
調査は4大学が合同で今年4月、学生計2万6058人に対して実施。77・1%の2万88人から有効回答を得た。
大麻の購入を勧められたり、使用を誘われたことがあるか」との設問に、298人(設問回答者の1・9%)が「ある」と回答。「周囲に所持したり、使用したりしている人がいる」と答えた学生は、718人(同4・6%)に上った。

大麻を「少々苦労するがなんとか手に入る」とした学生は前回の21・8%から40・1%に、「簡単に手に入る」も9・8%から24・6%にそれぞれ急増し、設問に答えたうちの64・7%にあたる1万2630人が入手は「可能」とした。
関西大広報課は「薬物使用の危険性が若年層に広がっていることを改めて裏付ける結果となった。授業や講演などを通じて学生への啓発活動に力を入れる」としている。
警察庁によると、昨年、大麻を所持するなどで2920人が摘発され、1956年の統計開始以降、過去最多。未成年と20歳代が約6割を占めた。今年上半期の摘発者は前年より減少傾向だが、栽培して摘発されるケースが増えている。

このブログでも大学生と大麻に関するニュースを何回か取り上げたことがあります。

今回調査の対象になったのは、関西地区の学生のみですが、同様の調査は全国的に実施した方がよいかも知れません。
また、記事中にもありますが、回答者の半数が手に入れることは可能であると回答する状況なので、学生への啓発活動をどのように行っていくかということが今後の対応として重要になってきます。これは大学のみに与えられた問題ではなく、初等・中等教育との連携や地域社会など、社会全体での対応が必要になるでしょう。