Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

京都に文化政策の大学院大学を作ろうという試み

high190です。
文化政策とは、文化・芸術を対象とする公共政策のことを指します。
この度、京都に通信制大学院大学を設置する計画があるそうです。


京都の研究者が中心になって、地域発展のための文化を創造・実践する人材を育てる通信制大学院大学「文化政策大学院大」の設置を文部科学省にこのほど申請した。来春に京都市下京区の旧成徳中を拠点に開学する計画で、学長に就任予定の池上惇京都大名誉教授は「世代を問わず、全国から人を求めたい」と話している。
大学院大は、特色ある地域の文化資源を経済発展に生かす「文化経済学・文化政策学」の実践を目指して、池上さんが構想した。福原義春資生堂名誉会長と植木浩元文化庁長官が設立の発起人に連なった。2008年に設置を申請したが、施設面などで不認可となった。京都市教育委員会と地元住民の協力で旧成徳中の校舎を拠点にすることになり、あらためて申請した。
修士課程で、1学年は25人。地域とともに発展する創造的経営を目指す企業人、地域の公共活動を担う市民や公務員などを対象とする。通信教育と京都での演習を通じて各地の実例を学び、それぞれの地元で自らの仕事や生活を通じて、まちづくりの実践を進める。
西島安則元京大総長や上田正昭京大名誉教授をはじめ、上田篤京都精華大名誉教授、小説家・詩人の辻井喬さんたちも客員教員として協力する。盛和塾稲盛和夫塾長)と連携し、次世代の企業家や職人の育成も図る。
池上さんは「大学院大で学んだ人がそれぞれの地域で塾を開き、ネットワークをつくりながら活動が広がるようにしたい」と話している。詳細は池上さんのブログ(http://kotoba.ruskincollege.org/)で。

日本にはそれぞれの地域に根差した文化資源が存在し、地域の発展のために有効活用しようという試みは魅力的です。
また、行政と民間の懸け橋を作る上でもユニークな取り組みなのではないかと思います。

文化政策については、日本文化政策学会という学会もあるようです。

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