Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

今年度は大学生の就職が厳しい模様。

high190です。
既に各方面で話題に上っていますが、今年は大学卒業でも就職難の学生が多く出ているとのこと。
景気が上向かないことが大きな原因だと思いますが、各大学がどんな支援策を打ち出すのか注目です。


秋田大は19日、県内の経済14団体を招いた就職懇談会を開き、景気悪化による内定取り消しが2学部で2人発生している現状などを報告した。吉村昇学長は「就職の支援、受け入れをお願いしたい」と切実に訴えた。これに対し、経済団体からは「国の助成で雇用を何とかしのいでいるのが現状」などと、厳しい声が相次いだ。
秋田大の10月末時点の就職内定率は、教育文化学部が54・1%、工学資源学部が75・7%で、それぞれ昨年同期よりも18・1ポイント、12・0ポイント減少した。
就職の厳しさはほかの大でも同じだ。県立大の内定率(10月1日現在)は前年同期より9・0ポイント減の80・1%、ノースアジア大(10月末現在)も22・0ポイント減の42・0%となっている。昨年10月末時点で99・1%と高い内定率を誇った国際教養大も、今年は7・2ポイント減の91・9%にとどまっている。
県立大によると、同大では毎年TDKの関連企業に10人程度が採用されていたが、今年は採用がなく、ほかの製造業関連の求人も大きく減っているため、苦戦しているという。各大学では採用の掘り起こしや、内定をもらっていない学生の面接練習の回数を例年以上に増やすなど学生支援を強化しているが、それでも「県内外とも就職状況はかなり厳しい」(各大学の担当者)。
厳しい就職事情を反映し、進路を就職から大学院への進学に切り替える学生も出始めている。秋田大の工学資源学部では進学希望者が約40人増の約200人になった。同大の担当者は「こういう時期に無理をして就職せず、様子を見ようという学生が出てきているのは確か」と話す。

就職状況が厳しいので、大学院に進学して状況を見るという選択肢も確かにあります。ただ、大学院修了者の就職状況も厳しいことを忘れてはいけません。また、あるべき論から考えると大学院は就職するために行く場所ではなく、研究するために行く場所です。逆に大学側がどういったキャリア支援策を打ち出すのかを問われていると思います。

2学年にまたがる就職難に、多くの大学で就職支援担当部門が対応に追われている。
駒沢大は10月から、3年生向けにエントリーシートの書き方や筆記試験対策などを指導する集中セミナーを実施中。週末にもかかわらず希望者が殺到したため、各講座の定員を昨年の2〜4倍に増やした。

就職に追われる学生と大学。これはまさに「就活のバカヤロー」で指摘されているとおりの現象です。

就活のバカヤロー (光文社新書)

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メディアも不安を掻き立てるような記事だけ書くんじゃなくて、もうちょっと本質的な大学と就職活動の問題を洗い出すようなことをしてもらえたら嬉しいんですけどね。

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