high190です。
ファイル共有ソフトによる個人情報や機密情報の流出事故も、もはや珍しくないほどに被害が多発しています。そのことを逆手に取ってビジネスチャンスに変えようと、ネットエージェントは就職活動中の学生を対象としたWinny未使用であることを証明する検査証発行ソフトを発売するそうです。
- 「この学生はWinnyを使っていません」――「検査証」発行ソフト、ネットエージェントが発売(出典:ITMedia 2009/06/02)
ネットエージェントは6月2日、P2Pファイル交換ソフトの使用履歴を検査し、使用していない場合には「検査証」を発行するソフト「P2Pファイル共有ソフト 検査証明ソフトウェア」を発売した。
就職活動中の学生が、就職希望先企業に検査証を提出し、「自分を採用しても、Winnyなどを通じた情報漏えいにはつながらない」とアピールするためのソフトで、大学など就職を控えた学生のいる教育機関に販売。教育機関が学生にソフトを貸し出し、学生は自宅のPCを検査、証明書を発行する――という流れだ。
ソフトはCD-ROMに収録し、インストール不要で利用できる。P2Pファイル交換ソフト(Winny/Share/Perfect Dark/LimeWire/Cabos/BitCommet・BitTorrent)の使用履歴や、暴露ウイルスへの感染履歴をチェックし、見付からなければ、PCの機種名やシリアル番号入りの検査証を画面に表示・印刷できる。
同社は、「Winnyなど依存性の強いP2Pファイル共有ソフトを使っている人材の採用を、情報漏えい防止上のリスクと考える企業も存在する」とし、同ソフトが企業のリスク回避と学生の就職支援につながると説明している。
販売は100ライセンスからで、100ライセンス時の価格は14万1750円。
色々突っ込みどころ満載なんですが、このソフトは教育機関を対象にして発売されるそうなんですが、購入を検討しているところってあるのかな?と。
情報セキュリティの遵守については、学生向けの教育が必要なことだとは思いますが、個人的にはあえて認定証まで踏み込むのもどうかと思うんですよね。おまけにもし「使用していない」という結果が出ていても就職後に使用して情報漏洩が発覚した場合に、大学側としても立つ瀬がないような気もするんですが。どちらかというと、企業が情報漏洩対策として使用した方がいいんじゃないのか?という気がするんですけどね。学生のうちに大丈夫でも、就職してから使い始める可能性も否定できない訳ですし。
そのように考えると、情報セキュリティの教育というものは時間もお金もかかるんですね。