Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

学位の多様化と英語の名称

high190です。
規制緩和により、大学設置基準が大綱化されたのが1991年だそうです。
いわゆる大学の多様化が始まった歴史的事件とも言えるでしょう。
さて、今日はマイスターさんのブログを拝見していて感じたことをひとつ。

(上記記事より一部抜粋)

新しい学問分野を生み出すことは、悪いことではないと思います。
スペシャルなことを学ぼう」という意欲にあふれた学部学科名称も、それ自体には問題はありません。
しかし学位表記においては、話は別です。
「一体どんな学問を修めたんだか、世の中のほとんどの人にわかってもらえない」というのは、その人の学問的な知識やスキルを証明するためのものとして、何かと都合が悪いこともあるでしょう。

そうなんですよね。日本語では何となく分かる名称であっても、英語にするとさっぱり分からないということがあります。ちなみに私の勤める大学は学部が一つで学科が二つあるんですが、“College of Management and Economics”という名称です。

普通?はFaculty〜なんですけどね。うちは規模が小さいからCollegeなのかな。でも、大学WebサイトではUniversityと表記しているんですけど、この辺の齟齬はどう解決すればいいんだろう?たぶん、大学設置時の書類を見れば、基本計画書に授与する学位のことが掲載されていると思うんですけど、その辺りから何か情報を探れるかな。

ちょっと話が逸れましたが、要は大学時代に学んだ学問が、分かりやすい学位の表記であることが大切なんじゃないかと思う訳です。社会が学位の名称を大切にしていないのであれば、それだけ日本における大学教育のプライオリティが低いことを裏付けてしまいます。まずは設置が第一なのではなく、どんな学問をやるのか、そしてどんな人材を育成したいのかという根本から考えることが王道です。もちろん、目新しさや募集上の影響などのバイアスがかかるので、どの大学も王道を歩めるわけではないですけど。

意外に、英文名称を探ると、その大学が持っている考えが見えてくるかも知れませんね。

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