Clear Consideration(大学職員の教育分析)

大学職員が大学教育、高等教育政策について自身の視点で分析します

大学が地域出身の芸術家を紹介するWebサイトを作成

high190です。
大学の役割のひとつに地域との連携及び貢献が挙げられます。これは個々の大学の「色」が出やすいところでもあり、教育研究の内容に基づいて所在地の行政と様々な取り組みを行うことが可能となります。(ただ、問題はそれを実現する「プロデューサー」的な職能を持った人が大学に少ないということ)

和光大学では、キャンパスのある町田市ゆかりの芸術家を知ってもらおうと、オリジナルのWebサイトを立ち上げました。立ち上げに参画したのは和光大学表現学部芸術学科の三上教授だそうです。


和光大学(町田市)は、町田に制作の拠点を置く美術家や物故者を紹介するインターネットのウェブサイト「町田市ゆかりの美術家たち」を開設した。通常の経歴や作品紹介にとどまらず、市民ボランティアが直接取材した作家のプロフィルを書き込んでいるのが特徴だ。和光大は「地域とアーティストを結ぶツールにしたい」と意気込んでいる。 
取り上げているのは町田市在住か、市内にアトリエを置いて活躍している絵画、彫刻、版画、挿絵・イラストレーションの各分野の約七十人。
時代劇を題材に活躍した挿絵画家の伊藤彦造氏(一九〇四−二〇〇四年)や絵画・造形の三橋国民さん(一九二〇年−)らも紹介。晩年を町田で過ごし、「のらくろ」で知られる漫画家の田河水泡氏(一八九九−一九八九年)らを順次追加していく予定だ。
作家の顔写真や氏名、生没年、近作の図版、略歴などを掲載し、図版は拡大できる。市民ボランティアらがまとめた作家の人となりも紹介している。
また「和光大学図書館の関連蔵書を調べる」をクリックすれば、個展のカタログや著書の収蔵状況を調べられる。
サイトは、表現学部芸術学科の三上豊教授が「町田の街を彩っている芸術家を広く知ってもらおう」と、市と大学の連携事業に提案。市制五十周年記念事業として昨春から制作が始まった。
市内外の美術愛好者やギャラリー経営者、アマチュア美術家ら十二人が公募で制作スタッフとして参加。作家のアトリエを訪ね歩いた。生い立ちや創作のきっかけ、人物像など市民の視点から取材内容をまとめ、美術への関心がさらに高まったという。
三上教授は「多くの美術家を生み出し続ける町田の魅力を発信し、大学と作家、地域住民が連携した街づくりにつなげたい」と話している。

なるほど、市民ボランティアと連携して町田市に関係のある芸術家の情報を収集してWebに掲載できるようなシステムを組んだのですね。取材をした市民簿ランティアが「作家のプロフィルを書き込んでいる」とありますが、CMSにはシックスアパートMovable Typeを使っているようです。

芸術系学部を設置している大学ならではの取り組みですが、市民ボランティアと連携し、CMSを活用して情報を収集・蓄積するというスタイルは他の事例でも応用が利くやり方ではないかと思います。

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